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膝関節前面の痛みへの考え方(階段や着座での痛み)

おはようございます。今回から患者さんの主訴から、具体的に僕の考えている臨床について書いていこうと思います。今回は「階段や立ち座りで膝の全面が痛い」です。

結論からいうと、、、痛みが出やすいところは膝蓋大腿(PF)関節で、後方重心になることで大腿四頭筋の張力が増大→PF関節に押し付ける力(圧縮ストレス)が過度に加わるため、痛みが生じます

図2

図で表すとこのような感じです。では、後方重心位になる要因とは?考えられる要因として主に3つあります。

①胸椎後弯増強
胸椎が後弯すると腰椎もつられて後弯が強まり、また骨盤がそれにつられて、後傾します。その結果、後方重心位となります。

②骨盤後傾(股関節外旋位)
股関節が後傾することで股関節屈曲位、膝関節屈曲位となり常に大腿四頭筋が遠心性収縮で膝折れしないようにブレーキをかけながら動作をするため、PF関節への圧縮ストレスが加わります。

③足背屈制限
足関節背屈に可動域制限があると上半身を上に持ち上げることができないので後方重心位となり、結果として大腿四頭筋の張力が増大し、PF関節への圧縮ストレスが加わります。

以上の3点をまとめるとこのようないわゆるSwayBack姿勢の患者さんの方のような姿勢です。

画像2

階段や着座で股関節が屈曲しないか、足が背屈しないため、結果として膝が過剰に屈曲するため、PF関節の負担が大きくなる

このような機序で痛みが生じている印象です。実際の臨床では患者さんに膝以外の部位を意識してもらうorセラピストが誘導して疼痛がへったり、動作がしやすくなればその部位の動きを出すような介入をしていきます。

皆さんの臨床の参考になれば幸いです。最後まで読んで頂きありがとうございました。

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りょう 理学療法士×ピラティス
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