Q .1日1万歩はマジ? A .マジ。長く生きたきゃ8000歩、歩きなさい
こんにちは!デイジーです。
今回は『1日1万歩と言われるけどなんで?』を科学的に見ていきましょう!
タイトル
毎日のステップと全原因死亡率:15の国際コホートのメタ分析
1.イントロダクション
この研究は、毎日のステップ数と全原因死亡率の関連を評価するために行われました。広く推奨されている1日1万歩の健康効果には十分なエビデンスが不足しており、本研究はその関連を解明し、年齢や性別による違いを検討することを目的としています。
2.対象者
研究には15の国際コホートから計47,471人の成人が参加しました。参加者の平均年齢は65歳(標準偏差12.4歳)で、68%が女性でした。対象者の追跡期間は中央値7.1年で、総追跡期間は297,837人年でした。
3.検査方法
各コホートは標準化されたプロトコルに従ってデータを収集しました。参加者は1週間、ステップカウンターを装着し、その後の追跡期間中に全原因死亡率を記録しました。データは四分位数に分けて解析されました。ステップ数と死亡率の関連を評価するためにCox比例ハザード回帰分析を使用しました。
4.結果
ステップ数と死亡率
全体として、ステップ数が多いほど全原因死亡率のリスクが低下することが示されました。
最低のステップ数の四分位数と比較して、他の四分位数での死亡リスクはそれぞれ以下の通りです:
第2四分位数(3554歩〜5801歩):ハザード比(HR)0.60(95%信頼区間(CI)0.51–0.71)
第3四分位数(5802歩〜7842歩):HR 0.55(95% CI 0.49–0.62)
第4四分位数(7843歩以上):HR 0.47(95% CI 0.39–0.57)
スプライン分析では、60歳以上の成人では1日6,000~8,000歩、60歳未満の成人では8,000~10,000歩で死亡リスクが最も低くなることが示されました。
ステップ率と死亡率
ステップ総数を調整した後、30分間の最高ステップ率(HR 0.67 [95% CI 0.56–0.83])と60分間の最高ステップ率(HR 0.67 [0.50–0.90])は、死亡リスクと有意に関連していました。
一方で、1分あたり40ステップ以上の速歩きの時間(HR 1.12 [0.96–1.32])および1分あたり100ステップ以上の速歩きの時間(HR 0.86 [0.58–1.28])は、有意な関連を示しませんでした。
性別による違い
男性と女性の間での死亡リスクに大きな違いは見られませんでした。どちらの性別でも、ステップ数が多いほど死亡リスクが低下するという関連が見られました。
スプライン分析によると、男性と女性のどちらも1日7,000~9,000歩で死亡リスクが最も低くなることが示されました。
5.考察
毎日のステップ数が多いほど死亡リスクが低下することが示され、特に60歳以上の成人では6,000~8,000歩、60歳未満の成人では8,000~10,000歩が最適な範囲と考えられます。
ステップ率も重要であるが、ステップ総数の方が強い関連を示しました。
本研究の結果は、ステップ数が健康維持に重要であることを示唆しています。
6.まとめ
Q:毎日のステップ数は全原因死亡率にどのように影響するか?
A:毎日のステップ数が多いほど、全原因死亡率のリスクが低下する。具体的には、60歳以上の成人では6,000~8,000歩、60歳未満の成人では8,000~10,000歩が最も効果的である。ステップ率も重要であるが、ステップ総数の方が強い関連を示す。
7.疑問点や今後の課題
ステップ数と他の健康アウトカム(心血管疾患、糖尿病など)との関連も重要であり、さらなる研究が必要。
観察研究であるため、因果関係を確立するためにはさらなる介入研究が必要。
デバイスの種類や装着場所がステップ数の正確さに影響するため、将来の研究ではこれらの要因を考慮する必要がある。
ステップ数のガイドラインを策定するためには、異なる年齢層や性別に対する詳細な研究が必要である。
以上が今回の論文紹介になります。
はい、歩きます。
宮崎は車社会なもので、ほとんどの人が8000歩も歩けていない可能性があります。
(と思い、調べてみました。平成28年の調査になりますが、みなさんも参考までに自分の都道府県を確認してみてください!)
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
この論文の詳細は以下をご参照ください。
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