わたしの本棚155夜~「谷さやん句集」
コロナ禍の3年あまりで、幾度も句座をともにし、メールのやりとりをした句友のひとりが著者の谷さやんさんです。船団在籍時は、愛媛と大阪在住ということもあり、あまり会えなかったのですが、この3年、zoom句会などによって、距離を越えて話しあえた句友です。
さやんさんに逢ったとき、ウオン・カーウイ監督の「恋する惑星」のフェイ・ウオンと雰囲気が似てると勝手に思ったのですが、彼女曰く「髪型だけ」と謙遜されました。ベリーショートヘアが似合う女性で、瀬戸内島めぐりが趣味という、明るい彼女です。今年の夏、「恋する惑星」は4Kで各地でリバイバル上映されました。そんな中、さやんさんの待望の第二句集。坪内稔典先生の愛情あふれた帯と解説も句集を彩っています。
☆谷さやん句集 谷さやん著 朔出版 2200円(税込み)
御恵送頂き、ありがとうございます。水戸部功氏の瀟洒な装丁です。好きな5句です。
☆バスが来て猫置いてゆく夏休み
☆こんな日は秘書の菫を伴って
☆おでんの具公私混同のごとく
☆黒葡萄濡れる憲法九条も
☆雲が湧く揚羽もわれも可燃性