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鮭も自分で釣ってこ~~~い
夫が、この春から始めた畑で収穫したさつまいもを使って、珍しく料理をした。
近くのスーパーでレシピを入手し、それを見ながら、おぼつかいない手つきで何とか完成させられた。
その名も、「鮭とさつまいもの味噌バター炊き込みご飯」。
美味しそうな名前の通りに、味噌とバターの風味が、鮭とさつまいもにからみ、お世辞抜きにかなり美味しい仕上がりだった。
久しぶりに、おかわりをした私。
さつまいもは、べにあずまだったので、そのほくほく感が、炊き込みご飯にはぴったり。
二人して、
「美味しいなあ~~~。」を何十回も言いながらの、食事タイム。
「ほんまに、おいしいわ。
もうお世辞抜きやで。また作ってな~~。」
というわたしに、ちょっと気をよくした夫。
「いやあ。自分で育てたものって、ほんまにおいしいなあ。
贅沢やなあ。
なんか、感慨深いわ~。
こうして料理をしてみると、またいろんなことがわかるなあ。
ほんまに美味しいなあ。う~~ん。」
と、目を閉じて、炊き込みご飯を味わっている。
いやいやいやいや。
ちょっとまてい。
炊き込みご飯が美味しいのは、認める。
畑の作業を頑張っているのも認める。
(家のことは、ほったらかしやけど。)
せやけど、忘れてへんかいなあ。
この夏は、毎日のように、ピーマンとししとうとナスが三食に登場し、その都度メニューを考えて、飽きないようにしてたんは、誰や?
初心者ゆえ、収穫量の見通しがもてへんかったのはしょうがないけど、全部料理を丸投げしてたんは、誰や?
大量のピーマンの収穫量を、スーパーで売られているピーマンの値段を調べて、お金に換算してたけど、売り物にはならへんようなもんまで、ていねいに料理してたんは、誰や?
1週間に1回は夕食づくりをするとかいうて、結局、半年の間に、料理をしたのが10回にも満たなかったんは、誰や?
おいおいおいおい。
なんか、肝心なことを、忘れてませんか~~~~。
目を閉じて、うっとりしながらご飯を味わっている夫に、
「そこまで言うんやったら、鮭も自分で釣ってこ~~い。」
と、アドバイスをさせていただきましたわ。