赤ベルに惑わされるな。
いやね、なんの話だってお思いでしょうけどね。
noteを使うにあたって、自分の中でいくつかの決め事があるんですよ、ええ。言ってもそのうちのほとんどは公表しないんですけど。
で、その決め事に追加したほうがいいなと思ったことがありまして、せっかくなんでnoteのネタにもしちまおうかと。
”人の記事を読んでるときには右上の通知ベルを押さない”
今後、これをマイルールの一つに加えます。
まあ、ヘッダー画像は通知ベルと見せかけて、牛がUFOにキャトられてる場面なわけですが。
― ― ―
こないだね、スマホ使って人様のページに遊びに行って、つらつらと記事読んでたんですよ。スキもフォローもしてないしされてない、完全初見のお方の記事を。
「へーこの人こんなこと考えてんだ、おもすれー」
つって孫の手で背中ボリボリやりながら読んでて、他の記事も読んでみようって次の記事をタップしますわな。
そしたらね、光ってるわけですよ。
右上のベルが。赤く。ペカーって。
投稿してる方ならとっくにご存知でしょうけど、あの通知ベルが光るってことは、もう大体いいことのお知らせじゃないですか。
ヤバい汁が脳内でジュワワワワ~ンって出まくる内容しか伝えてこないんですよ、スキとかフォローとか高額当選のお知らせとか、しまいにゃボーナス確定だとか。
いやなんか変なのも混じってるし、最後に至っては通知ベルの話じゃねえな。ジャグラー(パチスロ)のGOGOランプの話になってるわ。
とにかく、アレですよ。
われらが通知ベルさんにはね、ベタな洋画のテンプレみたいな、
「いい方と悪い方の知らせがある」
って焦らしは一切ないんですよ。
いい方の知らせしかない。しかもほぼ確定で。
そもそも、真の漢であらせられる通知ベルさんは、そんな軽口を叩かない。必要のないことは一切しゃべらない。
もうね、無口。めっちゃ無口。そびえ立つ巌(いわお)のごとくに超寡黙。もう貝のように口をつぐんでる。”私は貝になりたい”の主演を張ってたときの中居くんよりも貝やってるレベル。
それがね、たまーに口を開くと、良いことしか喋らない。ほんとに良いお知らせのときだけ、天岩戸ばりに重く閉じた口をンゴゴゴゴって開く。
日頃からそんな姿勢なもんだから、その発言の信頼度たるや、そこらのシャバ僧とはもうハナっからダンチなんすよ。信頼度100%中の100%なんすよ。
なんたって赤ベルさんだもん、なんたって赤告知だもん。ハイコレバカアツ継続確定、オロナミンCで自分に乾杯ってなもんですわ。まーたパチンコの話になってんなオイ。
そんなだからね、通知ベルさんが赤く光ってるのが視界に入った瞬間、読もうとしてた記事のことなんて脳から即でハジき飛ばされちまうんですよ。五体はとっくに脊髄反射でベルまっしぐらなわけですよ。
赤いベルが見えたらマッハでそれを取りにいくって、ツインビーかお前は。どんだけバリア欲しがってんだよお前は。
(※ツインビーの赤ベル効果はバリアです。けっこう有能だった覚えがある)
で、ベルの中身はバリアよりも100倍嬉しいスキとかなんですね。
どこの馬の骨ともわからん自分に向けてくださった、御厚意、御慈悲、天佑神助(てんゆうしんじょ)ですよ。
もうね、浮かれ放題の騒ぎたい放題ですよ。もはや気分はひとりイースター、景気づけに卵を半ダースばかしジョッキに割り入れてイッキをかます”ロッキーごっこ”に興じる始末。
で、腰に手を当て生卵をゴキュゴキュ飲み干して、
ダァン!!!!!
とジョッキを叩きつけ、
「ま゛ずぅ~い、もう一杯!!!(CV:八名信夫)」
なんて往年のCMモノマネをキメるといういつものセットをこなしたら、そこではじめてスマホに戻る。
そしたらね、気づくんですよ。
「あれ?ワシが読もうとしてた記事はどこいった?????」
つって。
もーね、その時の自分のうろたえぶりといったらね、我ながらもう見てらんない。
さっきのひとりフーリガンの勢いはどこへやら、それはもうみっともなく慌てふためくわけですよ。自分の額にずり上がったメガネを探す横山やすし師匠ばりの勢いで。
そりゃあね、スキをもらった記事なりスキをくれた記事の人のページから、読もうとしてた記事に戻ればいいだけの話ではありますよ。
ただ、自分の使ってるスマホとブラウザの話をさせてもらうと、ブラウザにバックボタンが見当たらないんですよ。
だもんで、スマホ本体の戻るボタンを押すしかない。
でもメモリが足りねえのかレスポンスが悪くて、それにイラついてついつい戻るボタンをカチカチカチカチ連打しちまうわけですよ。
そしたらその途端、これまで読んできた記事たちがどえらい勢いでポロロッカをしでかす始末。
バババババーッてな具合にWebページの大河を遡行する記事たち。
「ゥアアアァーーーーー!!!」ってな具合に”ウィルヘルムの叫び”を実演する俺。
結果、読むつもりだった記事はポロロッカの濁流に飲み込まれ、あわれピラルクーとピラニアの餌になるって寸法ですよ。
ピラルクーはやたらデカい魚影をゆらゆら不気味に漂わせてるし、ピラニアに至ってはそこら辺の川面をバシャバシャ飛び交いまくってますよ。やがて川の色は獲物の血で真っ赤に染め上げられていくんですよ。SIRENのあの水よりもおぞましい色合いなんですよ。
拝啓オフクロ様、アマゾン川は今日も今日とて地獄絵図です。
「いや、なに言ってんだかわからんけど履歴確認すればいいじゃん」って?
そりゃあ私だってそんくらいはわかってるつもりです。
ただ、どんなガジェットでもそうですけど、スマホなんて感覚的に使えてナンボの代物じゃあないですか。
noteの記事読むのにいちいち履歴を確認しろだなんて、そんなことを言う奴はユーザビリティの風上にも置けないふてえ野郎ですよ。
そんなスッとろいことをせにゃならんだなんて、極論するなら、
「”すまほ”なるもの、書見台(しょけんだい)に置いたのち、畳の上に端座のうえ用ゐう可(べ)し」
って言われるに等しいバカげた話なんですよ。なんだこのシグルイみたいな言い回し。
で、おいしくいただくはずだった記事をみすみすピラルクーとピラニアの餌にしちまうという、むーざんむーざんな結果を目の当たりにしてですね。
顔面蒼白で唇をぶるぶる震わせ、ついでに声だか呼吸だかわからんヒュウウウヒュウウウなんて音を発しながら、ガタガタ震える指先でスマホを指してつぶやいたんですよ。
「通知ベルさんが赤く光ったら用心せい」
って。
ダメだ頭がシグルイから離れてねえわ。シグルイ読んでない人置いてけぼりじゃねえか。
安西先生、”衛府の七忍”が読みたいです。
― ― ―
んまあ、いい加減マジメに話すと、人と話すときに他のことすんなって当たり前の話なんですよね。
ちゃんとその人と向き合って、その人の目を見て話せと。それがnoteに変わったんなら、その人が書いた記事とちゃんと向き合えと。
ましてやそれがフォローしてる/してもらってるとか、スキを押した/押してもらったとかでもない、完全初見の方なら、冗談抜きに一期一会なんですよ。
その一期一会の機会を、もしかしたら自分のハートにブっ刺さる文章にめぐり合えるかもしれないそのチャンスを、いつでも見れる通知ベルに心奪われてほっぽらかすなんて行為はね、大袈裟でしょうけど書き手さんへの冒涜に近いなと。
ああ、これはさすがに良くねえわ。人の記事読んでる時に、パチンコでもねえのに赤ベルにしっぽぶんぶん振り回しーの舌出しーのでハッハッハッて、これはさすがにみっともねえわと。
こういう姿勢はちょっと気をつけたほうがいいなと思って、マイルールに加えたという話でした。
どうでもいいこだわりかも知らんですが、わりと大事だと思うんですよ。こういう小さな心がけってやつは。
あ、全然関係ない話で悪いんですが、最後に一つだけ。
前回ね、職場の飲み会から帰ってくるなり、ワイシャツとスラックスの格好そのままで記事を書いたんですよ。エモいのかハードボイルドなのかよくわからんけど、とにかくマジメなやつを。
で、今回シラフで書き上げたのが、これ。
一切、シラフで、書き上げたのが、これ。