見出し画像

個人としての仕事力と、組織人としての仕事力とは別物

タイトルのまんまなんだけど、

①個人の仕事力のレベル
と、
②組織人としての仕事力のレベル
とは、別物なんだな。

①×②=その人の総合的な仕事力

なのかもしれない。

凄そうに見える人の多くは、実は①の個人の仕事力のレベル、つまり目の前の仕事を遂行するためのスキルのレベルが高いだけで、組織人としては全然ダメだったりする。目に見えるパフォーマンスは高いんだけど、プロジェクトとかに入るとダメなタイプ。

じゃあ②の定義は何なのかというと、

組織のビジョンや戦略を理解し、その中での自分のロールを正しく認識し、組織の目標を達成するためのアクションを自分で考えて実行できる能力、という感じだろうか。

言い方は悪いんだけど、

①に特化した一見キラキラな感じのエース級の人を5人集めて、対抗チームとして②が得意な地味な若手の人を3人集めて、同じレースをさせたとしたら、

実はメンバーの仕事力の総合値は、キラキラチームよりも地味チームが高かったりして、地味チームが結果を早く出すんじゃないかなと。

スタートアップとかで、ずば抜けた専門性を持った人が創業期に活躍していて、会社の成長とともにやがて輝きを失って「優秀だけどアクの強い、使いづらい人」になっていく現象も、もしかしたら同じ原因で、その人が①特化タイプだったからなのかもしれない。本来は会社の成長とともに②のレベルも上げていけば良かったのかも。

①が得意な人というのは基本的に自分がデキる人だと思い込んでいるので(実際、狭い領域ではデキる人であることは間違いない)、②の大切さに気が付かないし、寧ろ軽視しがちな傾向がある。

でも、結局のところ、会社ってのは複数人の集合体だし、そこで生まれる仕事は、単純作業を除いては、基本的に複数人で取り組むものが中心だ。

だから、①が凄くても対応できる範囲は意外と狭い。そして、ある年齢を超えてからは①よりも②の方が評価される。そちらの方が、より多くの利益をもたらせる資質であることを会社は理解しているからだ。

だけど①が得意な人というのは中々そこに気が付かない。

そして、自分の経験から感じることとして、ベンチャー企業には圧倒的に①特化タイプが多い。

たまに会社がマネジメントを強化したくて②特化タイプを連れてくることがあるが、①特化タイプからすれば、「現場のことが分からない使えない奴」であり、マウントされて排斥されがちだ。

①と②がバランス良くブレンドされているハイブリッドタイプの人は限りなく少ない。元々①特化タイプだった人が後天的に組織力を学んだ場合にのみこの状態に辿り着ける気がする。
②特化タイプというのは、大企業の調整おじさんのようなもので、基本的に①の領域を勉強しようとはしないのだ。だからハイブリッドタイプにはなれない。

そして、ハイブリッドタイプからすると、①特化タイプも、②特化タイプも、どちらとも話が通じなくて、凄まじいストレスを感じることになる。。。。

それを隠し通して、一切態度に出さずにいられる鋼のメンタルを持った人だけが、出世していくのだろう。

長々書いたのだが、要は普通にマネジメントの話をしただけだった、という気もしてきた笑

いいなと思ったら応援しよう!