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働かないおじさんへの期待
「働かないおじさん」は、どの職場にも一人や二人はいる。「遅くまで残って、いろんな会議に出てるけど、何をやっているのかよく分からない」と、後ろ指を指されることもある。
「働かない」と見える理由の一つは「成果が見えない」こと。やったことの成果や恩恵が見えなければ、掛けた時間によらず「成果がない=働かない」となってしまう。姿勢で働きを見せる手もあるが、「時間束縛型」の働きは、「実質成果型」の物差しでは理解されにくい。
「成果が見えない」人の働きは、職場の同僚だけでなく人事評価者からも見えなくなるので、昇給や賞与アップのチャンスが遠ざかる。「働かない」おじさんの多くは「働いているつもり」なので、「俺は正当に評価されていない」と腐り始める。
働きと成果の不一致は、期待と実態の不一致でもある。部下や後輩からの期待が「人間関係で乗り越える部門間調整」や「早めの判断でチームの手戻りを防止」など、ベテランならではの付加価値にあるのに、それに応えられていないケースがこれに当たる。
おじさんが、「部下や後輩がやっていてもおかしくないレベル」にまで下りてきて働くことは、期待に応えられないどころか、彼らの仕事や成長空間を奪う行為でもある。おじさんの停滞が組織全体の停滞にまで波及すると、「働かないおじさん」だけの問題ではなくなる。
部下や後輩に「それではダメですよ」と言わせてしまったら末期症状。自分で気付いて、慣れ親しんだ仕事の安定感から抜け出す柔軟性を持てるか否かに掛かっている。