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【備忘録】悔いるより足を動かした。


鹿児島本線門司港駅

冗談じゃない。
時間はもう足りないし、スタンプ集めたいでしょう?
母との山口旅行も最終日。
下関から人道トンネルを通って九州へ上陸し、500メートルほどトンネルから離れた関門海峡めかり駅で発車時刻が2分後に迫ったバスに乗り込んだ。
門司港方面行のバスをめかり駅から関門人道トンネルまでの1駅区間だけ乗車させて人道トンネルのバス停で母と別れてしまった。

(ブザーが鳴った時、運転士さんがミラー越しにこちらを見たのがはっきりわかった。)

滅多に来れない土地だから押したい気持ちは確かにあるがそれよりも母と時間を過ごすことの方が大事だ。

知ったこっちゃない話だろうが、自分から親に甘えた記憶がほぼないのだ。
”わがまま”とはノットイコール。
”甘える”は小さいころに抱きしめてもらって~の様な両親からじゃないと享受できないもの
”わがまま”は一方は望んでもいないのに譲歩するようなことだと思っている。
(スタンプ押したいでしょ?は今回こちらに分類されると思ってしまった。)

※あくまで個人の見解です。今後この価値観が変わることだって十分あり得ますので、あるゴールまでの過程の中の一つの考え方と捉えてください。

ただそのやり方を知らなかったからできなかったんだと思う。
いまはSNSで子育てのひと時をイラストで投稿しているアカウントを通じて「子供ってこうやって親に甘えてるんだ。」
と、書いてて心配になるようなことを日常的に情報として受け取っていた。
実際、『愛』がどういうものなのか。子であれ好きな人であれどんな言動がそれに値するのか。
教育を通して説いている書籍を読んだことがあるが当分自分にはわかる気がしない。

当初時間を潰す予定だった門司港には15:15頃に到着した。
特にやることもなく、スタンプもせいぜい駅と観光案内所くらいだった。
すごくモヤモヤしたなかスタンプを押していても楽しくはなかった。

確かに押したいがそれは母を見送ってからでも十分できるんだよな。。。
それに幡生のスタンプも寄れるならついでに行きたいから、九州にいるメリットが皆無なんだよな。。。

観光案内所で愛想のよいスタッフさんと相談させてもらった結果、一旦小倉方面へ向かうことに決めた。

鹿児島本線門司駅

門司港から乗った15:46発の電車は偶然にも下関駅で母が乗る列車との接続便だった。
そうとわかった瞬間、一旦九州内の駅スタンプ(門司・小倉)はパスして突撃しに行こうと決めるのは簡単だった。

念のため、門司駅で「いつ頃まで駅員さんはいますか?」と聞き、
「23時くらいまではいますよ」と40過ぎくらいの男性駅員さんが答えてくれたから安心した。
いまは押さないんですけど駅スタンプを押しにまた来ますとだけ伝えて下関に向かう列車に飛び乗った。

山陽本線新下関駅

本州へ再上陸して滑り込んだのは下関駅。
5分ほどの接続なので山陽本線の黄色い車両は既にスタンバイ済み。
1号車の後ろ側の扉から乗車したがすぐに降りて前側の扉から再び乗車した。
そして1時間ほど見ない間にお土産袋をたくさん携えた母の隣の席めがけて腰を下ろした。

「びっくりしたぁ~。怖いよ。」

(一応下関着く前にLINE入れたんだけどな。まあいいか。)
「まあまあ、LINEのメッセージの通り新下関駅までお供しますんで山口旅行雨ばっかだったけど楽しかったよありがとーと伝えに来ました。」
おもむろに母はリュックのチャックを開け、中に閉まってあった携帯を取り出してメッセージを眺めた。

母とは新下関駅までの10分ほどを車内でしゃべり、新下関駅で今度こそ本当にバイバイすることになった。

結局これもわがままに区分されると言われればその通りかもしれない。
”甘え”とはかけ離れた現実的手段によるものであった自覚はある。

結局自分はこんな風に行動的且つ自己中心的にしか、本当の気持ちで誰かを愛したり訴えることが出来ないのだと感じた。

良かれ悪かれ。

高校2年生以来、約5年ぶりに訪問した新下関駅。訪問目的の1割はスタンプだったのでこちらも急ぎ足で回収。
再び九州に戻るための下関行きの列車が7分後だったのだ。。。
とは言いつつ幡生駅にも寄り道したので門司駅のスタンプを拝めたのはもう一本あとの電車でのことでした。



北九州市総合案内所

別府・門司港の観光案内所と同じ会社が受託して運営している北九州市総合案内所。
門司港で小倉の案内所には記念スタンプがあるとの話を聞いて行ってみた。
小倉の改札を出てモノレール方面に足を運ぶと右側に見えてくる。

奥のカウンターに設置されているスタンプには壇ノ浦の戦いがモチーフとなった目の細かいシャチハタスタンプが設置されていた。
その近くにはスタッフが押したであろう周辺の記念スタンプをまとめたかわいらしいノートが置いてあった。

このはんこ屋の社員としてこのような案内の仕方ができるのかと話を聞きてみた。
職員が赴いて集めたものであることには間違いはなく自主的に宣伝しているんだとか。
このノートのことのついでに「実は門司港の観光案内所にもさっき行ってて~」と話したら、
「スカイプで回ってきましたよ~。スタンプ好きの人が来るかもしれない」って連絡ありましたと返ってきたのでちょっぴり嬉しかった。




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