虎景軒 2024.10
はじめに
東京神谷町にあるジャヌ東京の中国料理店、「虎景軒(フージン)」に参りました。
勝手に評価!
総合評価:3.9 良い。
料理・味:4.3
サービス:3.8
雰囲気:4.3
コスパ:3.6
実際に食べたもの
アラカルトで気になる物を頂きました。
蜜香高山茶と白桃ゼリーを合わせた品です。
白桃のまっすぐでピュアな甘みに、ほんのり蜜香高山茶の華やかな香りが爽やか。
連れがビールを注文したのですが、おつまみにピーカンナッツのスパイス和えを頂きました。
塩気とスパイスのアクセントが効いていて、手が止まりません。
茨城から仕入れた空芯菜を生で!!
空芯菜を生で頂く機会も、中国料理で生の野菜を頂く機会が中々なかったため、この時点でワクワクが止まりません。
空芯菜は青みや臭みが全くなくて、活き活きとした瑞々しさと食感。
揚げ湯葉は脂っぽさが全くなくて、サクッと軽やかな香ばしさ。
揚げ大豆はまろやかで自然な奥行きを加え、紅麹を使ったソースが全体を優しく包みます。
この組み合わせが優しくも、濃淡ある味わいと食感を生み出します。
咀嚼の度に豚の丸みのある甘みとピュアな旨味、そして心地良いのタスマニアペッパーの上品な華やかさが口の中で広がります。
とろ~んと滑らかな脂身は良かったのですが、若干火が通り過ぎているところも散見されたかな。
大豆は甘煮に、ほんのりと八角のアクセントを加えて。
身はふんわりしつつもポサつきがない、程良い火入れ加減。
厚めの衣はタレとよく絡み合います。
そして、甘みによって整えられた、まろやかな酸の余韻が食欲を加速させるタレ。
これはご飯でしょ!ということで、リクエストしました。
即興で用意されたもの故か、粒がつぶれている点とぬか臭さが残っている点が若干気になりました。
周囲からとにかくお勧めされていた一品。
間違いないのは分かっていたけれど、その期待を遥かに超える驚きに詰まっていました。
まずはタレ。黒胡椒の上品で華やかな香りや、にんにくのコク深い旨味、赤ワインの熟された深みとまろやかに広がる余韻。
それぞれの色を活かしつつも、黒毛和牛の清らかな旨味や甘みを引き出す絶妙な塩梅です。
また、お肉も丁寧に処理がされており、弾力はあるけれど赤ちゃんでも噛み切れるのでは?と思うほどの柔らかさ。そして、しつこさがまるでない!
これは1人で1皿余裕ですね。(次回はそうしよう)
五香粉で味付けはなされていますが、お好みでウスターソースもかけても。
カリッとクリスピーに仕上がった皮は勿論のこと、身はジューシーで鶏のエキスもしっかり味わえる火入れ加減。
鶏の味わいを損なわない、でも味わい(と食欲)を深みを加える絶妙な味付け。
日和らず、1羽頼むべきでしたでしょうか…?(笑)
普段は中々巡り合えないお料理や、わいわいと大皿を囲む楽しさ。
スパイスや調味料、地域のお料理としての色を出しつつも、ホテルらしい上品な味わい、そして環境や食べ手を意識した品へとアップデートされている。
驚きと発見ある品々でした。
サービス
慣れていない新米スタッフさんに若干の心配の影はあったものの、ご担当いただいたスタッフさんや最後にお声がけいただいたアシマネの方のお心配りによって、楽しく過ごすことができました。
料理詳細の質問へのご対応は勿論のこと、白米といったイレギュラーな要望への柔軟なご対応、親身になってメニュー選びに付き合ってくださったことが印象的でした。
不躾ながら、気になる点もありました。でも、総じて非常に素敵なひとときを過ごさせていただきました。
お値段
上記料理と生ビール×1で、税サ込38,500円/2名でした。
やや割高感は否めないですが、ホテルの上質な空間でのアラカルト利用と考えると妥当なお値段なのかもしれません。
まとめ
黒毛和牛フィレ肉の黒コショウ炒めは絶対にリピートしたいし、他にも気になるお品もまだまだあるし、何よりスタッフの方々はフレンドリーで温かい。
是非再訪したいです。