V-8HDの出力映像の色がおかしい時の対処法 ~COLOR SPACEを変更~
Roland(ローランド)のV-8HDから出力した映像の色がおかしいというエラーに遭遇して、対処法を見つけたお話です。
状況としては、V-8HDから出力した映像をATEM Miniに入力、ATEM Miniを有線LAN接続して、ライブ配信するという計画でした。
設営が終わり、いざATEM Miniのモニターを見るとこんなことに。
色がめちゃくちゃなことになっています。
(これ、以前別の記事で書いたATEM Miniの映像の色がおかしい時の対処法と同じ出来事です。V-8HD側でも対処法があったので切り分けて別記事にしました)
結論から先に書きます。
V‐8HDのVIDEO OUTPUTの設定から「COLOR SPACE」を変更してあげることで解決しました。
それではここからは解決するまでの道のりなどを詳しく書いていきたいと思います。
まず、V-8HDには映像出力が3つあります。
試しに3つ全ての端子から映像を出してみましたが、どの端子でも色が直ることはありませんでした。
次に、映像出力を「PROGRAM」「PROGRAM」「AUX」「MULTI-VIEW」のどれにするか設定で選ぶことができます。
こちらも、いずれの設定に変更しても色が直ることはありませんでした。
最後に、出力する映像のカラースペースを「YPbPr 4:4:4」「RGB(0–255)」「RGB(16–235)」「YPbPr 4:2:2」の中から選ぶことができるので、試してみることにしました。
実は最初から薄々ここが怪しいということは気づいていたのですが、思っていたとおり、「YPbPr 4:4:4」以外の設定に変えると色が直りました。
さて、4つのカラースペース「YPbPr 4:4:4」「RGB(0–255)」「RGB(16–235)」「YPbPr 4:2:2」って何が違うんだろう?という話になってくると思うのですが、
まず、YPbPr(YUV)とRGBは映像の色の作り方違いで、
YPbPrはビデオ、RGBはモニターで使われている色空間ということらしいです。
どちらが画質が良いかというのは一概に言えず、用途に合わせて選んでいくことになります。
次に、YPbPrの「4:4:4」と「4:2:2」の違いは、ざっくり言って444の方が画質が良くデータが重い、422はその逆ということになります。
RGBの「0-255」と「16-255」の違いは、色を0~255の階調で表現するか(フルレンジ・PCスケール)、16~255の限定された階調で表現するか(リミテッドレンジ・TVスケール)という違いで、どちらが良いかと言うよりは、出力先のモニターに合わせて選ぶもののようです。
私もネットで軽く調べた程度の知識しかありませんので、詳しく知りたい方はググってみてください。なかなか奥の深い話のようです。
と、話が少し逸れてしまいましたが、今回のケースでは映像の出力先がYPbPr 4:4:4に対応していなかったため、別の色空間に変更することで解決した、ということでした。
今回は映像の色がおかしくなっていましたが、場合によっては映像が映らない等、別の形でのエラーもあり得るかもしれません。
そんな時、V-8HDの映像出力の設定を変えることで、解決するかもしれない、というお話でした。
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