読書記録「まぼろしのパン屋」
〜今日の1冊〜
今日は松宮宏さんの作品を紹介します。
朝から妻に小言を言われ、満員電車の席とり合戦に力を使い果たす高橋は、どこにでもいるサラリーマン。しかし会社の開発事業が頓挫して責任者が左遷され、ところてん式に出世。何が議題かもわからない会議に出席する日々が始まった。そんなある日、見知らぬ老女にパンをもらったことから人生が動き出し…。他、神戸の焼肉、姫路おでんなど食べ物をめぐる、ちょっと不思議な物語三篇。
〜読後の感想〜
全251ページと短いお話で、さらに頭も使わず読める1冊でした。
1作の中編と、2作の短編からなる作品で、難しい話ではないので何も考えずに読むことができました。
日常の中にちょっと不思議なことが起こったり、仕事後に飲み屋でホルモンを食べる医者は、その日、腸の治療をしている、という面白い設定や、お客さん同士の会話にクスッと笑えたり。
特別何かが起こる、というわけではないので読み応えはそんなにないかと思いますが、どこかほっこりとできる作品でした。