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【週末投稿】つれづれ有用植物#83(ナス科クコ属:クコ)

クコと言えば、薬膳や杏仁豆腐で多くの方が知っている植物ではないでしょうか。葉や果実が食用、茶料、果実酒、薬用などに利用されます。また、果実は枸杞子(くこし)、根皮は地骨皮(じこっぴ)、葉は枸杞葉(くこよう)という生薬になります。どの部位も利用出来るのですね。

クコは日本全域に分布しておりまして、日当たりのよい原野、河川堤防、土手、海岸、市街地や農耕地帯の道ばたなどのやぶに自生しています。人の手が加わりやすく、高木が生えきれない環境によく生えるそうです。

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樹高は1~2mの落葉低木です。茎は細長く伸びて直立せず、枝は細くしなやかに伸びよく分岐するので、地上部は弓状にしなって垂れ下がり、やぶ状になります。葉の付け根には、しばしばとげ状の小枝が生えます。

開花期は7月~11月で、直径1 cmほどの小さな薄紫色の花が咲きます。9月ころに結実します。長径1 ~ 2.5 cmほどの楕円形で、橙紅色に熟します。果実の中に種子が20個ほど入っており、一つの種子の大きさは 2mm くらいです。

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PinguBanana は多摩川で散歩していて、近くの道路わきに生えているクコに出逢えました。丁度、薄紫色の花が咲いていたのでクコと特定できました。秋になると歩行の邪魔になるためか、毎年刈り取られてしまうのですが、その後も元気に成長しています。散歩の道程に生えているので、毎年散歩する毎にその植物の生長を楽しみに観察する様になりましたよ。

葉は、毛細血管を丈夫にする作用があるといわれ、赤く熟した果実には、強壮作用があって、酒に漬けこんでクコ酒にするほか、生食やドライフルーツでも利用されています。薬膳として粥の具や火鍋、杏仁豆腐のトッピングにもされます。

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【クコの実茶】

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【体がホカホカ温まる火鍋には、必須の食材】

柔らかい若葉も食用にされます。
先端から10 cmくらいの所で摘み取り、軽く茹でて水にさらした後、お浸し、和え物、汁の実に調理されたり、生のものをよく洗って天ぷらや炒め物、汁の実、サラダや料理のトッピングにも利用されます。

あなたも、ぜひ夏の時期に薄紫の2cmほどの花を捜して、みませんか。

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