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【週末投稿】つれづれ有用植物#50(ミカン科サンショウ属:サンショウ)

ミカン科の植物で、日本各地の雑木林でよく見かけます。
縄文時代の遺跡の中から山椒の入った土器が出土していることから、日本最古の香辛料といわれています。原産国は日本で、葉と球果に独特な爽やかな香りをもち、葉を揉むと強い芳香がします。英名はジャパニーズ・ペッパーと呼ばれます。

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樹高は 2~4mになります。乾燥や夏季の日差しに弱く、半日陰の湿潤な地勢を好みます。雄株と雌株があり、春に葉のわきに黄緑色の花を咲かせ、雌株のみ実をつけます。実は初め緑色ですが、9月 - 10月ごろに赤く熟し、裂開して中から黒い光沢がある球形の種子が出てきます。

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枝には、葉柄の基部に鋭い棘が2本ずつ対生してつき、時に突然変異で棘のない株(実生苗)が稀に発生することがあります。棘のない実山椒(雌木)として但馬国の朝倉谷原産の「朝倉山椒」が有名で、最近はホームセンターから苗を入手する事が出来る様になりました。

幹は太くなると、コルク質が発達し、棘だけでなく、小さなコブ状の隆起も多くなります。材は固いので「すりこぎ」に利用されます。

■食文化としてのサンショウ
全ての部位が利用されます。「あっ、知っている」というものが皆様にもあるかもしれませんよ。まぁ、好き嫌いはありますが日本人には外せない植物だと思います。

若葉、芽
「木の芽」と呼ばれ、緑が鮮やかな若葉で香りが良いために、焼き物、煮物など料理の彩りとして添えられ、また吸い口として用いられます。

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香味料
鰻の蒲焼の必需品です。葉を乾燥させてすりつぶしたものや、果皮の粉を利用する場合もあります。ウナギの味が締まり、美味しさを引き立てます。

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果実
5 - 6月頃の柔らかく未熟な果実(青山椒、実山椒)は茹でて、昆布と共に醤油で煮付けて佃煮にしたり、ちりめんじゃこと混ぜてちりめん山椒にします。常食すれば食欲増進や、消化促進に役立つと言われています。

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果皮
9 - 10月頃、果実の色が緑から黄色に変化した時に採集し、それを陰干しします。皮の乾燥粉末(粉山椒)は、香味料として鰻の蒲焼の臭味消し、七味唐辛子の材料として用いられますが、鮮度が落ちやすいので皮の乾燥した状態で保存して、利用する時に粉にするのが良いとされています。
生薬としても利用され名前も「山椒(さんしょう)」と呼びます。赤く熟したら日干しで乾燥させ、種子を取り除き果皮だけにしたものです。

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サンショウは身近な雑木林で見かける事ができます。小さい株からある程度大きくなった株も注意して散策すると、見つける事が出来るかもしれません。太古の昔から関わりがあった、サンショウ。ミカン科の柑橘系の野生種として、これからも私たちを魅了してくれると思っています。

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