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障がいを持つ子の育児を通じて学んだこと④

躾けとは…

優しいこと

 相手に優しくしたい。その相手とは、誰を想像しますか? 誰もが、自分の愛する人に対しては優しくしてあげたいな、と思う。パートナーや親子、兄弟など。こうしてあげたい、それで良いよ、大丈夫って。
 大切な人には、自分が考えうる限り、気持ちよく過ごしてもらいたいと思う気持ちが、優しさとして現れます。

 もちろん、厳しさを持った優しさ、というのもあるでしょうが、感情的に厳しく当たることは、滅多に無いと思います。

厳しいこと

 でもどうでしょう、自分自身に余裕が無くなってくると、そうはいきませんよね。

 何で分かってくれないの、何でやっておいてくれないの、何で出来ないの…。

(当然分かってくれるよね!)
(これくらいやれるでしょ?)

 そして、イライラが高じて愛する人、近しい人に厳しく当たってしまう。感情的に。

自分の感情を伝える

 私は、心理学を学ぶ中で、相手が近い存在ほど自分の事を分かってくれている、こちらの意図を汲んで行動してくれる筈だ、という誤った一体感「母子一体感」が原因だと教わりました。

 この状態を脱出するためには、相手と自分は違う存在だという「離別感」を持ち、自分はこう思うのだが、という「I メッセージ」の形で伝える事が重要だとも。

 イライラの前には、期待があった。

伝わらない相手には…

 しかし、障がいを持つ子に対しては、通用しませんでした。こちらの言動から感情を読み取り、行動に移す事が苦手なのです。

 どうなってしまったか…?

 なぜ出来ないんだ、何回言えば分かってくれるのか、だから言ったじゃないか!

 そうです。我慢の限界が来て、怒りをぶつけてしまいました。コミュニケーションが取れないとは、本当に辛いことです。

相手を変えようとしないこと

 躾け、大事ですよね。世の中で暮らしていくためには最低限の事は躾けておかなければなりません。

 私は結局上手く出来ませんでしたが、後になってわかりました。あの子を変えよう、ということに縛られすぎていたからいけなかったのだと。

 自発的に、私達の真似をするような躾けの方法があったのではないかと。

 出来ることに対する理想と現実の差が激しかったが故に、どうしても厳しさが上回ってしまいました。でも、やはりバランスが必要でした。結局最後まで身につかないことばかりでしたから。

 余裕のない躾けは、罰になる

常に、ビギナーであれ。

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