コーヒーと本さえあれば幸せ⑧「死は存在しない」
今日は重いテーマですが、生きている限り避けては通れないテーマです。最近悲惨なニュースをよく耳にしますし、「死」を意識する場面が増えました。自分が死ぬことよりも、愛する人と死に別れるのが怖いなと思っている自分がいます。
悩んだときは、読書に限ります!前回はヒントを求めて、フランクルの「夜と霧」を読みました。そこではユダヤ人として強制収容所で辛い目にあった著者が妻の存在に慰められる場面がありました。妻が生きているかどうか定かではなくても、記憶の中の妻の存在をありありと現実のように感じ、慰められる場面でした。そのことで私は少し安心しました。例え愛する人と死に別れても、肉体が近くになくても、人はその人を近くに感じられるし、生きていけるのだと思いました。
今回読んだ本はこちらです。田坂広志さんのベストセラー「死は存在しない〜最先端量子科学が示す新たな仮説〜」です。科学者である田坂さんが、死後の世界について新たな仮説を提示しています。
田坂さんは科学者なので、ご自身で体験された様々な現実世界の不思議な現象を科学的に説明しようと試みています。詳しくは本書をご覧くださった方がいいと思うのですが、肉体がなくなっても、私たちの意識はゼロポイントフィールドに戻って、成長と拡大を続けていくということでした。
物理のことはよくわかりませんが、この仮説は私には感覚的に腑に落ちました。「死んだら無になる」という考え方よりも、「宇宙に帰る」、そして大いなるものと一つになっていくという考え方に納得がいきました。だから、少し安心というか、漠然とした不安が解消されました。どこに向かうかわからないと不安になりますが、行き先がわかると安心しますよね(笑)。
ともすれば怪しげな宗教だと思われてしまいそうなテーマを本書では科学的に論じています。科学と宗教の橋渡しをしようという田坂さんの試みは素晴らしいです。著者のスピーチもYoutubeで拝見しましたが、人間味のある方で、惹きつけられるお話でした。ご本人によると、このような素晴らしい内容は上から降ってくるそうです。瞑想でエゴが収まると、大いなるものと繋がる感じがありますが、あれと同じなのだと思いました。