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夫の記録簿

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2024年11月に十三回忌を迎える夫のお話です、本人は自分ほど苦労を重ねた人間はいないと思っていたのでしょうが、果たして如何?
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#迎え火

未だに馴染めない東京盆

未だに馴染めない東京盆

今年も7月13日夕方迎え火を焚く。

10回目の迎え火。

夫は大学卒業後D広告代理店の映画社に入社。

その時出会ったフリーの監督さんに憧れ、たった数年で高給を捨て会社を辞め自分もフリーになる。

今も昔もフリーランサーとはきこえはいいが、食べていくのは大変!

その後縁あって私と結婚。

子どもが少し大きくなって、私は団体職員になることができた。

夫は晩年、男が稼ぎがないのは辛いと、隠れてま

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フリーランサー

フリーランサー

和気藹々と会社で作品造りに励んでいた頃、社外のフリー監督さんの記録映画の助監督についた。

灯台の整備をされる方々の生活を記録する映画を作るために、監督さんと少ないスタッフで、全国の灯台を廻ったと聞いている。

自分達の今までの、物作り映画作りが何と甘かったかとそのロケで気づいたそうだ。

作品への取り組み方が全く違ったのだと思う。

そしてその監督さんに憧れて恵まれた条件の会社を辞めてフリーにな

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