見出し画像

レスリングの試合前の計量方法の変化と減量の必要性




私が大学一年の頃まで、レスリングの計量は試合の前日に行われていました。そのため、試合当日には体重が増えても問題なく、一晩のリカバリー時間を確保することができました。こうした環境では、周りの選手たちも試合直前に過度な減量をするのが一般的でした。


しかし現在、計量は試合当日の朝に変更され、2時間後には試合が始まります。また、勝ち進むと翌日も同じリミットで計量が必要です。これは過度な減量を避けるための対策として導入されたルールです。


まず、減量の必要性について考えます。私にとっては、普段の体重よりも絞った状態で試合に出たほうが、体が軽く感じ、動きにキレが出ます。しかし、これは個人差があり、減量が逆にパフォーマンスを低下させる選手もいます。特に成長期にある小学生や中高生に対しては、減量は大反対です。成長期には、栄養をしっかりと摂り、必要な運動を行うことが何より重要です。



私の減量方法と考え方


私の場合、減量はポジティブな影響を与えると考えています。減量を行うことで、体が一時的に軽く感じ、良い結果を出したいという気持ちが掻き立てられます。一方で、減量をしないことでパフォーマンスが上がる選手もいるため、各自が自分に合う体重やコンディショニング方法を見つけることが重要です。

減量計画の基本方針:
1週間前に1.5kg圏内まで


私が現役時代に実行していた減量方法は、長期間(約1ヶ月)かけて少しずつ体重を落とし、大会1週間前には1.5kg以内まで絞るというものです。これは以下の三つの理由によるものです。

1. 試合直前のコンディショニングに集中できる
試合直前は体重調整ではなく、最後の準備に集中したいと思っています。これにより、試合に向けた細かな確認ができます。

2. 体重変動による感覚のズレを抑える
1週間前に1.5kg圏内にすると、試合当日の感覚を確認しながら最終調整ができます。急激な減量を避けることで、力の入り具合やスピードに安定感を持たせやすくなります。

3. 2日目の計量の調整が楽になる
比較的長い時間をかけて体重を落とすことで、計量後も急激に体重が戻ることなく、2日目の計量もスムーズに行えます。


減量のための服装とヒートテックの活用


減量時の服装も工夫しています。ウォーミングアップから減量着を着込むと体が重く感じるため、私は以下のように段階的に着るようにしています。

上半身:アンダーシャツ → ヒートテック → トレーナー
下半身:アンダースパッツ → ハーフパンツ

基本的にスパーリングまでは軽装で行い、その後減量着を着て汗を出し、サウナで仕上げます。また、特にヒートテックはおすすめです。ヒートテックは吸湿発熱素材であるため、体からの水蒸気を熱に変え、暖かさを持続させてくれるため、減量時に効果的です。


減量中の体重管理:朝晩と練習前後の体重測定


体重管理も重要で、減量中は1日に4回(朝、晩、練習前後)体重を測ります。試合前でなくても起床時と就寝時の体重を記録することで、体重の変動や代謝の変化を確認できます。特に、試合前1週間になると寝るときに電気毛布を使うことをお勧めします。体が冷えず、代謝を維持するのに効果的です。エアコンで暖房を使用すると部屋の乾燥にもなり、電気代も高くつきます。免疫が落ちている減量期間では寝室の乾燥は好ましくありません。


リカバリーの準備としての減量練習


減量とリカバリーも普段から練習しています。私は試合前の計量から試合開始までの流れを再現するため、土日の午前練習ではあえて空腹で動き、試合と同じ状況をシミュレーションします。リカバリーに2時間しかない試合当日でも、事前の準備により高いパフォーマンスを引き出せるよう意識しています。


計画性の重要性と自己流の減量法を見つける


結局、試合に向けて計画的に準備をすることが一番大切です。実力以上の力は出せませんし、準備以上の結果は望めません。勝つ選手は自分の勝利を想像し、そのための準備を逆算しています。自分に合った方法を試し、自分なりの最適な準備方法を見つけることが、勝利への鍵だと感じます。

サポートよろしくお願いします! 一つのものを沢山の視点から見てみたいです!