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就学前健診でナンパした話

息子の就学前健診に行ってきました。



息子は来春小学校に上がります。
その小学校で、先日新入生対象の就学前健診を受けてきました。

息子が通う小学校は私の母校です。

四半世紀ぶりに訪れた母校は記憶よりもずっと小さい学校でした。
体育館で受付を済ませ、教室ごとに決められた健康診断を順に受けていきます。

6年生のときの教室で歯科検診を受け、変わらない床と天井と備品に懐かしくなりました。
あの棚の死角部分にあった落書き、まだあるのかな。

息子は少し緊張しながら各教室に入り、名前を聞かれる度に照れながら先生やお医者さんに挨拶していました。

うちの息子は坊主頭に眼鏡という寺子屋の稚児スタイルなせいか、初対面の大人からほぼ「あらぁ〜」とか「うわぁ可愛い〜」と言った感嘆の声をいただきます。

息子も慣れたもので「なでていいよ」と頭を差し出すので、愛嬌の売り方を弁えていてお母さん嬉しい!状態です。

息子一人で受けた面談も特に問題なかったようでした。
よかったよかった。 


保育園の先生からの助言を受け、就学にあたり息子の発達面の相談をこの健診でするつもりでした。

興味関心、情緒面で1年くらいの遅滞を感じること。
文字への関心が薄く、読み書き不安があること。
通級で入れるつもりではいるが、場合によっては支援級も考えていること。
大人数のクラスで出来る子からの影響を受けるか、少人数のクラスで本人のペースで習得していくかどちらがいいのか入学してみないと分からないこと。
ぶっちゃけクラスメイトと先生との相性もあるよね?

等々、うちの子多分グレーゾーンだぜよろしくなアピールをしておくつもりでした。

しかし、保護者と先生の面談は予定されていませんでした。
え、ないの?と受付でもらった健診の流れのプリントを見ると端っこに「発達に関する相談はお近くの職員にお声かけ下さい」の文字。

よし、じゃ声をかけよう。
ヘイティーチャー!相談していい?

支援級の先生を紹介してもらい、保育士の印象や親目線の話をたくさん聞いてもらいました。
優しい先生で、通級と支援級の移り方、制度の流れ、中学校への進学過程、いつでも授業の見学に来ていいですよ等と色んなことを教えてもらいました。

結論はやはり「入学してみないとわからない」でした。

不確定な未来に備えられる事は数える程しかなく、先生と話し合った結果
入学後3ヵ月くらい経ったタイミングで発達支援センターで相談を受ける
ことにしました。
この発達支援センターへ相談に行かないことには支援級へ移る手続きが始まらないのです。

入学後の息子の学校生活に支障があろうがなかろうが、3ヵ月経ったタイミングで学校生活について相談する。

支援級の方が良さそうならそのまま転級する手続きの日程を組んで早ければ2学期、遅くて3学期から支援級へ。
問題がなさそうならそのまま通級で、学校外で療育を受けるか受けないかを検討する。

そのためのセンターでの面談予約を今しておく。
(※センターは予約3ヵ月待ちがデフォ)
という結論です。

ひらがなカタカナの習得が一学期で終わり、算数も結構なペースで夏休みまでに足し算引き算が終わる、と聞いて戦慄を覚えました。
息子にはかなり厳しい。
通級+療育コースが濃厚かな。


先生との面談が終わり、そこそこ実りある就学前健診だったなと内心満足した後、息子を懐かしの校庭で放牧しました。
時間はすでに放課後、健診自体も全て終わり少し哀愁ただよう空気になっていました。

この物悲しさ、切なさすら感じる放課後の学校の空気が私は好きです。

私たちの他に一組、お母さんと女の子が校庭で遊んでいました。
多分同じ健診を受けたのでしょう。

だだっ広い校庭にポツンと親子2組。
傾いた陽が影を伸ばします。


私「来春入学ですか?」

普段なら考えられませんが共通の話題があるだろうという思惑から、つい声をかけてしまいました。

見知らぬ母「あ、はいそうです」

私「この時間帯ってことは◯町内ですか?」
  ※健診は町内で時間帯が指定

見知らぬ母「そうですそうです、思ったよりも
      早く終わりましたね」


同じ歳の子連れ・同性・同年代なので警戒されません。
不審な目をされることなく彼女は私の声かけに応えてくれました。
ナンパ成功です。

雑談を進め、彼女と息子の未来の同級生の身上把握に努めていると自宅の話になりました。

私「お宅は◯◯のあたりですか?」

彼女「いえ、もっと△△の方ですね」

私「え、じゃあ□△とか?」

彼女「いえいえ、□△からもっと××の方」

私「……(ド近所やんけ)」

もはやGoogle先生が早い、とマップの上空写真に我が家をポイントしました。

私「ウチここです
  おたくはどこですか?」

彼女「えっ!え、ここってえ、あ、
   うちコレです、え、えーと
   ……小鳥谷さん?でしたっけ?」

私「はい、小鳥谷です」

あらー!!ド近所ー!!
同級生がいるなんて知らなかったー!!
え、忘れ物とか分かんないこととかすぐ聞きに行っていいですか?
ていうか土日暇なら遊びにきてね
ウチはレゴとトミカしかないけどレゴとトミカならあるから!
Rちゃんていうのね?よろしくね
うちの息子てれ〜〜っと(ボーッと)してるからなんかあったら色々教えてね
ていうかウチ建てる時クッソうるさかったらしくてマジでごめんなさい

と、怒涛のトークを広げてしまいました。

しかし彼女からもLINE聞いていいですか?と聞かれたので秒で教えました。
ものすごい偶然ですね、と笑ってしまいました。

子どもがいることは知ってたけど2軒先に同級生がいるなんて知らなかったよ…



たまにはナンパしてみるもんですね。フフフッ






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