読書日記127 【1日ごとに差が開く 天才たちのライフハック】
許成準さんのビジネス書。天才と言われた人のライフハック(仕事術)が書かれている。仕事に対してどういう風に対処しているのか?というのが満載でとても面白い。章というか、1つのまとまりが短くて、読みやすいのも便利にできている。著者は普段はゲームの製作やVR(バーチャルリアリティー)システムなどを作っているエンジニアらしい。エンジニアの人はロジックに考える人が多いらしいけど、著者もそんな感じがする。
パトリック・コリソンというアイルランド出身のStripeという会社を立ち上げて億万長者にシリコンバレーの最年少でなったらしい。(資産10億ドル以上)このStripeという会社はオンライン決済サービスの会社らしい。プログラマーだった彼が取引管理ソフト「Auctomatic」を作ってそれを500万ドルで売り、軍資金を得て企業したらしいのだけど、この人は時間管理がすごいらしくて、自宅のパソコンには「残り寿命がカウントダウンされている」らしい。「サイコ?」とも思えるけど、時間を大事にすることでが彼の日課らしい。僕ならパソコン画面みるの嫌になるけど、天才はちがう。
ノーベル物理学者のリチャード・ファインマンはデザートを選ぶ時間がもったいないと「私はチョコレートアイスを食べる」と毎日チョコレートアイスだったらしい。ちょっとくらい「あじへん」しないと、とは思うけど天才なのだからしょうがありません。
作家のヘミングウェイとチャールズ・ディッケンズは立って執筆する話はすごく有名で「まあ腰痛と睡眠対策だろうな」と思うけど、そこらへんが「天才の仕事術」と書かれる。どこが?とも思うけど、そうそう、天才なのです。
イーロンマスクは5分単位で時間を管理するらしい。会社の設立だけみても何社もだし、知識を入れる量も半端ないだろうから、しょうがない感じがするけど、お腹を壊してトイレに5分以上入っていたら、予定が崩れてしまう気がする。(そんなことはないだろうけど)
フォン・ノイマンというコンピューターの基礎を作った数学・科学者はうるさい場所でも平気で勉強していたという。「うるさい」というキーワードって、勉強や仕事を中断する「キーワード」みたいになっているけど、それでも関係なく没頭できる人というのが、やはり天才という感じもする。「火事だー」となっても勉強しないようにはしないとだけど。
特に揶揄(やゆ)しているわけではないんだけど、「天才」でなくてもそうする人も多い。これだからこれというのは、総合的な部分と運や運命や情熱や熱意などの部分が入っていない気がしてしまう。
ベンジャミン・フランクリンという「雷は電気である」というのを凧(たこ)をつかって発見した人って、「時は金なり」という言葉を作った人で、と読んでみる。「時間」が大事って概念あるならゲームに費やされた時間って無駄とかスマホに使われたとかテレビに使われたとか、そういった「無駄な時間」という考えが成り立ってしまう。でも、果たしてそうなのかな?と思う時がある。
難しい勉強をすることが大事というけど、無駄な時間を過ごしてくれるからお金持ちにお金が入るんじゃないかな?と思う。YouTubeやNetflixで動画を観るのは無駄なのかな?とか、スマホでゲームするのはとか、寝転がるでもヨガはセーフで、寝っ転がってゲームをするのは駄目とかそういう線引きってうまくできない。天才って自分がしたいことが優先でそれをやるために他のことをどれだけ削れるか?と考えた結果がそういう判断だと思う。つまり最初に「やりたいこと」というものがない人は天才のように振舞っても駄目な気がする。
そこらへんは著者の理解しているのか、違う観点からも書いてる。J・Kローリング(ハリーポッターの作者)は「仕事中に空想ばかりしている」という理由でクビになったり、シングルマザーで生活保護を受けていたのでも有名なんだけど、イギリスでガストみたいなフリードリンクのレストランにいって空想を文章にするというのが、彼女の趣味だったらしい。その時にうまれた「ハリーポッター」で巨万の富を築いたのだけど、フリードリンク飲んでいて文章書いてる人に対して、「有名作家になるよ」ということができる人っていないし、「そんな無駄な時間使わないで働けば?」とかいうインテリが出てきそう。そこで書かれているものが「宝の山」だと思う人っていない。
福井晴敏さんも「亡国のイージス」とかを書いていた時は警備員の時で仕事が余りにも暇で同僚の人に読ませるのが目的で書いていたらしいから、想像力って形にしてもらうのって大事だなと思うのが僕は先にくると思うし、そういう文章を僕は読みたい。
そういう意味で「天才」ってそういう全てを淘汰したあたりにいる存在のような気がする。そういう「天才」の一挙手一投足をあげているこの本は、その「天才の頭の中」ってどんな感じということを推考できる本のような気がする。のんびり時間に関係なくとこの本を読んでも「いい仕事」はできる気がする。(またまとまりがありません)
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