日本BLドラマ「ジャックフロスト」第1話を本気で見た

私はnoteでBLドラマを本気で見た、という感想を地味にシリーズにして書いてるんですけど、それがまぁ最後にやったのが2年前ということで、ちょっと時の流れエグすぎない……?と引いています。嘘だと言ってほしい。
3月に自分の誕生日と環境が大きく変わるきっかけがあり、それまでしばらく時間が出来たので、今どんなドラマやってるかな?と思って見てサブスクとかTVerとかを見ていました。美しい彼2は最高だった。
あと竹財輝之助さんが出演されてる「全力で、愛していいかな?」が、イヤ~~~~!!!乙女な一面あるおじさん役、合う~~~~~~!!!ていうか全力で顔が可愛くていいのかな?!!?ってなったりして楽しんでたら、見つけました。ジャックフロスト。
ちょっと運命感じて、久々の本気で見たシリーズは君に決めた☆ということで今回やっていきたいと思います。

メインの登場人物は、池上郁哉(鈴木康介さん)と奥沢律(本田響矢さん)。
関係性としては、営業マンの郁哉とイラストレーターの律が、いい感じの喫茶店で出会って恋に落ちてっていう流れで、恋人関係にある。
そしてまたいい感じの部屋に一緒に住んでるんですが、ある夜、事件は起こります。

律が「郁哉ぁ、ごめんね?」と言って郁哉に近寄ると、「そういうのでごまかすなよ!」とブチギレます。冒頭から穏やかじゃない。
そして「真剣に話してるときは真剣に聞いて」と言って何か片付けてるんだけど、壁にハッピーバースデーのバルーンの残骸があって、なるほど、これはどちらかの誕生日だったんだということが分かります。
誕生日にそんな険悪になることあるかな?!と思ってたら律が「誕生日なんだからさあ、ちょっとくらい許してよ」。ここで律の誕生日であることが確定しました。
郁哉の「片付けやるのはいいんだよ。でも、ありがとうとか当然あるだろ」
に対して「じゃあ怒る前に言ってくれたらよかったじゃん」と同じ強さで言い返す。「言わなくてもそれくらい」「言わなきゃ分かんないよ、俺!」という言い合いに発展します。
そして郁哉の「このまま一緒にいても、お互いが辛くなるばっかだわ」。この発言をトリガーにして、律は「別れるって言ってんの?」って聞く。
ちょっと待ってよ……そんな、開始1分で別れ話が始まることあるんだね……ちなみに私は大好きだし大歓迎……監督ありがと……。
そこで郁哉は「もう律とは一緒に暮らせない」と強気に出ます。
あのね、あなたは今頭に血が上ってるんだから、絶対そんなこと軽率に言わないほうがいいと思うな……と思ってたら、律が家を飛び出してしまいます。
なんかこの恋人間の会話がリアルで、ああ……あるよね……なんかその尽くされるの当たり前みたいになっちゃって相手の堪忍袋の緒が切れてバチバチするやつと、言わなくても察して欲しいみたいなアレでバチバチするやつ……っていう気持ちになりました。きっと誰しも一度は心当たりあります。

翌朝、ソファーで目覚めた郁哉。剥がれたバルーンが切ない。
家の中で律を呼びますが、返事はなし。するとまもなく「柊路」という人物から電話がかかってきます。
電話越しの柊路は、とても動揺した様子で「実は兄貴が自転車と正面衝突して……」と話しだす。柊路は律の弟だった。
連絡を受けた郁哉は病院に駆けつける。「俺があんなこと言ったせいで律が」と自分を責めます。
病院に到着し、柊路と落ち合ってぼんやりした様子の律と再会する。「軽い脳震盪を起こしているから意識がしっかりするまで時間がかかるかもしれない。できるだけ安静にするように」と医師に告げられ、心配そうな顔になる2人。交通事故系はマジで怖いです。時間が経って急変したりとかするから。
医師からの「ご家族の方ですか」という質問に、柊路がちらっと横を見る。
郁哉は一瞬言い淀んで「友人です。ルームメイトで」と言う。まあ郁哉の性格も考えてみると、あんまり周囲には律が恋人であると明かしてなさそうだと推察する。また、「もう律と一緒に暮らせない」って言っちゃってるから恋人関係は解消?
とは言え、ひとまず一緒に家に帰ろうということになる。
律を気にかけながら病院を出て、仕事はあるけど休んで「明日は律の世話をするよ」。ずっとぼんやりしてる様子の律を見て、心配そうな柊路。
郁哉の「またね」にちょっと遅れて律が「またね」って言うと、柊路は「またねって心配して来てやったのに、それだけ?」って聞く。確かに。
そして郁哉は「明日デートなんでしょ?早く帰りなよ」と柊路を気遣います。……柊路、君は一体誰とデートするのかな……(サブCPレーダー)

2人で帰宅しながら、ぼんやり遠くを見てふらふら歩く律と、その後ろを歩く郁哉。なんか悲しい距離感。
家に着くと、ふらつく律。そして「ここ、俺の家なんだよね?」と聞く。
郁哉の脳裏には、自分の「もう一緒に暮らせない」が再び頭をよぎります。
律の中でもうここは自分の家じゃないって思ってるんだなと思って地味にショックを受けつつ、「けが人を追い出したりできないでしょ」と言う。
この時、律は郁哉に「優しいね」って言うんだけど、なんか様子がおかしい。
そして律はふらふら~っと住んでたのと全然違う部屋に向かっていく。
「そこは智子さんのとこだろ」と郁哉が引き止め、律はまたよく意味がわかってない感じで家の前に立つ。
鍵がなかなか出てこない郁哉が、律に「鍵すぐ出る?」と聞くの、なんだかめっちゃ同棲感………。
よく分からない顔でコートのポケットとかを探す律に、郁哉が内ポッケじゃない?と言って鍵発見。これはおかしい。おかしいぞ。

部屋に入り、律がきょろきょろ周囲を見回していると、郁哉が「体が動かしにくいだろうから靴脱ぐの手伝うよ」と言ってくれます。ははあ、これは日頃から尽くす男だ……。
律が戸惑いながらもありがとうと告げると、身をかがめて靴を脱がせてくれる。
それで部屋の奥に入ってみるが、まだ律の視界がぼんやりしている。あとBGMがまたぼわ~~っとさせる感じでハオです。
からの郁哉「律、風呂入りなよ。事故にあってからシャワーも浴びてないだろ」郁哉という男、尽くすし気が利く。
「え、あ……俺、臭い?」と自分の匂いをかぎながら郁哉に聞く。
あの……薄々気づいてたことではあるんですけど……律の顔って……めちゃくちゃかわいいんじゃない……?
そして言われるがままにお風呂に入る律。病院で柊路が駆けつけてくれたときに「さっき郁哉くんにも連絡したから、こっちに向かってくれてるよ」と言われたことを思い出す。郁哉が登場して、「友人です、ルームメイトで」と言っていたことも思い出す。ここで律の頭の中では、迎えに来てくれた彼は郁哉くんで、ルームメイトだと認識…………ん??????
お風呂で記憶呼び起こしてたら急にノックされて、?!?ってなる律。
「律、なんか手伝う?」という郁哉からの声かけに、手伝う!?!?!と大困惑しながら「風呂だし、大丈夫だけど」と返す。あの……やっぱり律の顔って……かわいいんじゃない……?
で、その自分を気にかけてくれた郁哉に「ありがと」と言う律。
ここで一度冒頭に戻り、郁哉の「ありがとうとか当然あるだろ」。
でも今の律は、郁哉にめちゃくちゃありがとうって言ってて………ん??????

お風呂から出た律がダイニングテーブルに座る。ソファーでは洗濯物を畳んでくれている郁哉。
そして律を見るなり「髪、拭かないの?」「腕がうまく上がらなくて」と聞くとすぐ冷やす氷くれるし、自然と髪を拭いてくれて「頭痛くない?」とか気遣いまくる。郁哉という男……。
一方、律は髪拭かれながら完全にきゅんきゅんしてる顔しててやばい。かわいさ倍増。
それで「どうしてそんな優しくしてくれるの?一緒に住んでるだけなのに」って聞く。
ここのセリフ、1話でかなり重要なところです。このセリフの裏ではアンジャッシュばりのすれ違いが起こっているんじゃないかなと思うんですよね。
律は郁哉の心情を推し量りたい(きゅんきゅん)んだけど、郁哉の中では別れた?という前提があるのでそれが当てつけのように聞こえる。
なんかもう拗ねてるっていうか寂しそうっていうか投げやりって感じで「別に、怪我してるんだし髪乾かすくらいするでしょ」っていう。
声のトーンが急に変わったので、律は「ん? なんか怒ってる?」って聞くの……無理………お願いだから律を不安にさせないでください……………。
それで「ううん、怒ってないよ」って優しく言う郁哉。君は……もしかして人を駄目にする男なんじゃ……。
そして「やっぱり別れたつもりなんだな」という郁哉のモノローグ。
冒頭の郁哉はカッとなって言ってしまっただけで、本当は律と別れたくないのかなと考えられます。何なら、あの言葉の罪滅ぼしくらいの気持ちで甲斐甲斐しく律の世話をしているのかもしれない。

その後、郁哉と律が寝室に入って、郁哉が先にベッドに入る。
そして律は、1つしかないベッドに違和感を抱きます。
「え、俺もここで寝るの? 一緒に?」
ここもすごく重要なところ。律の言葉の真意を考える必要があるんですよね。そして同時に、この律の言葉を郁哉がどう受け取ったのか。
私は、声のトーンからして、すごく純粋な疑問だったんじゃないかなと思いました。郁哉への意地悪でもなんでもなく、ただ純粋にルームメイトなのに同じベッドで寝ることへの疑問。……ん?????
そして郁哉は、自分と「別れたつもりの律」にそう言われてしまってはどうすることもできない。すごすごとベッドを出て「とりあえず今日は休んで、明日また話そう。俺はソファーで寝るよ」と言います。復縁したい気満々。
全然戸惑う律を置いて部屋を出ていく。

次の日、郁哉は早々に起きてキッチンで朝ご飯を作っている。あの……寝れましたか……?と心配してたら、律が起きてきて郁哉のそばに行く。
「いい匂い」「……近い」
この時の郁哉の顔、要注目です。すごい複雑ないい顔してる。
「あ、ごめん……」「火使ってるから危ないよ」「だって美味しそうだから」「座って待ってて」「はあい」
小さな子供に言い聞かせるみたいに言う郁哉。この時、すごく複雑な気持ちだと思うんだよね。この何気ないやり取りでも律と別れたくなさが増してそう。こんな可愛い顔して自分を見て、美味しそうっていいながら近寄ってきてくれてるんですから。
そして律は、まんまと郁哉にきゅんきゅんして可愛い顔に拍車がかかってる。
郁哉が朝食をよそってあげると、また「ありがとう」って律が言います。
それでもう律が待ちきれないって感じでさっさと手を付けようとするんだけど、郁哉がいただきますって言ったのに気づいて手を合わせていただきますって言う……。好きな人の前って猫被っちゃうよね……あと君は……自分の顔がかわいいって知ってるタイプだ……。
それで「ん~、見た目以上においしい!」って言う。これどういう意味かわかりますか?おいしいんですよ。いい匂いで、見てて美味しそうで、いただきますって言うのも忘れて食べようとして、食べたら見た目以上においしかった。
郁哉は「それ褒めてんの?」って言うけど、超絶誉めてるでしょ……もっと喜んだほうが良いよ!!!!
そこで郁哉はあることに気づく。
「ていうか、俺の料理の感想言ってくれるの久しぶりだね」
「じゃあ、これからはもっと言うわ」
郁哉の中で絶対に律と別れたくない委員会が発足されました。
ここで表情を切り替えて、「でも、その前に……食べ終わったら外でコーヒーでも飲みながら話そう?」。この時の郁哉の顔見て?絶対に律と別れたくない男の顔です。
そんな真意がよくわかってない律は「うん、いいけど」と普通に嬉しい顔しちゃう。かわいいな。

食事を食べ終えて、アウターを羽織る郁哉。すると、奥から出てきたのは郁哉の洋服を着た律でした。
「なんで俺の服着てんの?!?」
この驚きようからして、これまでそんな経験は無かったんじゃないかな。
しゅっとした洋服を好む郁哉と明るい色でふわふわした雰囲気が好きな律を見て分かる通り、趣味が正反対なので。
それでまた郁哉としては別れたと思ってるのに、彼シャツじゃないけど彼服を着た超可愛い律が出てくる。鏡の前で「うーん、意外と合うな……いいよ、貸してあげる」この声……デレがすっごい出ちゃってて……。

家を出ると、ご近所の智子さんと遭遇する。郁哉と智子さんが新しい花の会話をしていると、律がふらっと近づいてくる。
智子さんは「あ、律くん、そういえば」と言ってある帽子を見せます。
相関図を見てわかるように帽子職人の智子さんは、イラストレーターの律とは仲良しだったのが伺いしれます。お互いにアドバイスしたりしてた様子が想像できてかわいい。
律はおもむろに「この帽子かわいいねえ」と言いながら智子さんの帽子を被ってみせる。律くんめっちゃ似合ってる~!とアガる智子さんと、でもこれ商品だから……と申し訳無さそうにする郁哉。
智子さんからプレゼントされてニコニコして機嫌よく歩いていっちゃう律。
郁哉がめっちゃ保護者で笑いました。

それで律は、道端の子どもたちに混じって絵描いてみたりする。その様子をみて「調子戻ってきたんじゃない?」っていう郁哉に、下から見上げてにこってする。間違いない。かわいいの人だ。

喫茶店にやってきた2人。ここで店員さんが律の名前を呼んで、律が描いたイラストが載っている雑誌を見せる。
この喫茶店が2人の行きつけであるということが分かる。
郁哉は、行き詰まっていたという律のイラストを見て色の組み合わせとか褒めてあげて「先月はこの絵描いてたんだ」と言う。
ここで、郁哉と律はあんまりコミュニケーション取れてなかったんんじゃないかなと思います。
律は座るなり紙ナプキンにイラストを描くんだけど、手を描くのよね。
ああ……手といえば美大のデザイン科の入試デッサン……と美大卒の私は地味に懐かしい気持ちになりました。すると律が「俺の絵好き?」って郁哉に聞く。
これは……律の絶対郁哉を落としたい委員会が発足と見てよろしいでしょうか。ありがとうございます。
「うん、好きだけど……」「じゃあもっと頑張って描くか」
郁哉は「ところでさ、律……誕生日のことだけど……もう一度ちゃんと話を」と切り出す。頑張る絶対別れたくない委員会。しかし、ピンときていない律。
「あの時、お前が急に出ていったから話せなかったけど……」と本題に行こうとしますが、やっぱり律はピンと来ていない。
しかも律は郁哉の絵を描いていて、郁哉は「そんなしっかり俺の絵描くのめずらしいじゃん」と言います。
そして律は「だってきれいな顔してるから」。絶対郁哉を落としたい委員会、強すぎる。まあ、郁哉の顔を見ればそんなことしなくても完全に落ちてるって一目瞭然だけど……。
それでお水とメニューが運ばれてきて、律がメニューを開く。
「いつものでいいんだろ?」「いつもの?」「うん、だからいつものだよ。コーヒーとホットケーキ」「コーヒーとホットケーキ?」
いつも来たら頼んでいるメニューだけど、全然律はピンと来ていない。
ここで郁哉は、ようやく律の異変と対峙することになるのでした。

ここまでに何度か「……ん?????」ってなった違和感ポイントは、律が事故をきっかけに記憶が抜け落ちているからだったわけです。
そして郁哉が律に自分の名前、家族構成、出身大学、と確認していって、郁哉に関する記憶だけがきれいに消えていることが発覚する。ちなみにマジで律が美大卒業してて笑ってしまった。急な親近感。
それで、恐る恐る郁哉は「律、俺のことは覚えてる?」って聞くわけ。
律は「……病院に迎えに来てくれた時、ルームメイトだって言ってたからそのうち思い出すかなって思ってたんだけど……ごめん、覚えてないんだ」
郁哉は、マジかよ……(致死量のショック)っていう顔かわいそうすぎる。
って感じで、1話終了。
これから郁哉の「律と絶対別れたくない委員会」と、律の「郁哉を絶対落としたい委員会」という、まあなんとも異なるステージでのぶつかり合いが始まっていくんだなと思うと、まさに「トゥンク」といったところでしょうか(座布団マイナス2枚)。

タイ、韓国、台湾など、色んな国で盛んにBLドラマが作られ、LGBTに特化したサブスクのGagaOOLalaや楽天Vikiなどを通して全世界のファンが作品を楽しめるようになりました。その流れもあって、日本のBLドラマも急激に増えた印象です。
そもそも、このMBSと角川による「トゥンク」というBLドラマレーベルが出来たことも超画期的なことです。ていうか、このドラマシャワーという枠が1年限定らしくて、マジ!?ってなった。お願いだから続けてください。本当にお願い!!!
それで、この言い方が合ってるかどうか微妙だけど、日本のBLドラマは「質より量」のフェーズだったなという印象があります。
質より量という言葉を額面通り受け取るとあんまり良い印象じゃないかもしれないんですけど、マジでとてもありがたいことです。
たくさん本数が出たおかげで、BLというジャンルの中で視聴者が好きな作品を選択する事ができるようになったから。制作してくれる会社に感謝。
そんな中、トゥンクは今回原作のないオリジナル作品で打って出ました。
もうBLジャンルのシチュエーションがそれなりに出揃って、ただ単に男性同士が恋愛しているということではファンに響かなくなりつつある市場で、結構しっかり質を追求してくれてる感じがめっちゃ良かった。
恋人同士の会話のやり取りとか、二人の間に流れる空気とか、洋服を含めた小道具、部屋の感じ、物語の流れとかに不自然なところがなく、かなり細部に気を使って作られてる感じがあってすっっっっっごく好みでした。
素敵な作品との出会いに感謝。
あと、個人的に鈴木康介さんに思い入れがあります。ドラマの「高良くんと天城くん」で香取役をやられていまして、誰にも言ったこと無いんですけどなんか香取の見た目に刺さりまくって(天啓のごとくメガネでは押さえつけられないほどの顔の整い具合に気づいてしまった)死にかけたことがあり、気を抜くと律をライバル視してしまうという不可思議な状況であったりもします。一体何なんだこの気持ち……。

というわけで、お付き合いいただきありがとうございました~~!
2話も本気で見ます。

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二鹿
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