Objective
今日のタイトルは「目標」を表す名詞の「objective」です。
まず、ビジネスで「目標」を表す必須の言葉である「goal」や「target」との比較で違いを確認しておきましょう。
goal > objective > target
goalとobjectiveを全く同じ「目標」という意味で使ってもほとんどかまわないようですが、ふたつを分けて使う傾向があります。
specific goal(具体的な目標)≒ objective
goal : 大きな、長期的・広義的・抽象的な(最終)目標
objective : goalよりも小さく中くらいで、具体的な短期から中期的な目標
target : objectiveよりも小さい、短期的な目標
さて、こんな質問をされたらどう答えますか?
What's your objective?(あなたの目標は何ですか?)
例えば、職業に関して教師になるが今の目標なら、
My objective is to become a teacher.(教師になるのが私の目標です。)
のように答えたとします。
次に聞かれるのは、下記のようなことでしょう。
WHY :「なぜ教師になりたいのですか?」
WHAT :「どんな教師になりたいのですか?」
HOW :「いかにして目指す教師になる目標を達成するのですか?」
教師の部分を自分が目指す職業に入れ替えて、自問自答してみてはいかがでしょうか?
簡単に答えがでないことにこそ、問いかけが重要です。
「What needs to be brought out is not right answers but right questions.」
(正しい答えではなく、正しい問いが必要である。)
P.F.ドラッカー 「創造する経営者」より
経営者の方はよくご存じですが、「経営学の父」や「知の巨人」などといわれたP.F.ドラッカーの本を熱心に読んでいた時期がありました。
また、毎週1回、ドラッカーの言葉を統括支店の営業マン全員に向けてメールで紹介していました。
そのたくさんの著書のひとつ「未来企業」の中に書かれている「目標」についての箇所のひとつをご紹介します。
少し長いので、英文は省略します。
「ほとんどの人にとって、『株主価値の最大化』とは、半年あるいは1年ほどのうちに株価を高くすることを意味する。それ以上の長期ではありえない。しかし、そのような短期的な資本利得は、企業にとっても大株主にとっても誤った目標である。」
ダーツで的に当てようと力み過ぎると、かえって外れてしまうことがあります。
同様に、目先の売上や利益ばかりを追求し過ぎた結果、粉飾決算、成分や
産地の偽装・虚偽、データ改ざん・データ流用などにつながった事例が
これまで多くみられました。
お題目ではなく、本当の意味で「顧客第一」や「社会的責任」などの目標を
利益同様に重視していないと企業そのものが社会に存在できなくなってしま
います。
ドラッカーの著書は、大事なことをいろいろ思い出させてくれるので、折に触れて、読み直したいものです。
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