一玉十六円なり
今日はあまり眠れず早朝に目が覚めた。
二度寝をしようとタオルケットを羽織って横になったが目が冴えてしまってらちが明かなかった。
仕方がないのでエイヤッと布団から出て時計を見ると午前三時前だった。
せっかく早く起きたので買い物に出かけることにした。
行先は馴染みの二十四時間営業のスーパー。
この時間帯だと信号も点滅信号なのでスイスイと辿り着くことができる。
渋滞もあり得ないし何よりお店が空いているのがありがたい。
車に乗り込んで懐かしの昭和アイドルの曲をかけながら鼻歌を歌いながら運転するとあっという間にお店に着いた。
ガラガラの駐車場に車を停めて店内に入るといつも通り品出しのタイミングで段ボールが山積みになっている。
そんな中を縫うように歩きながらお目当ての商品をゲットしていく。
今日の晩御飯はうどんにしようと決めていたのでまずは麺類のコーナーから攻めた。
安売りのお店なのでうどん玉も激安でお財布に優しい。
もともとが安いのにさらに黄色い値引きシールが貼られて格安になっていたのでホクホク顔で購入した。
それから具材になる食材を揃えて、後は精肉コーナーで鶏肉とミンチを買った。
ついでに朝ごはん用に食パンと牛乳をかごに入れた。
とりあえず必要なものは買いそろえたのでセルフレジで会計をしてから駐車場に向かった。
すると自分の車の隣に見るからにヤンキー仕様の車とバイクが停まっていた。
うわぁ絡まれたくないなぁと思いつつ車に乗ろうとすると店内からガヤガヤと大声で話しながらやってくる派手な集団に出会った。
想像通りその車の持ち主たちで私のすぐそばにやってきた。
慌てて車に乗り込んでその場を離れたが深夜のヤンキーは行動が活性化しているのかうるさくておっかなかった。
ギリギリのタイミングでその場を離れたので何も起きなかったが精神的にはビビってしまい疲弊してしまった。
私はどうにも不良という存在がいくつになっても怖い。
気分を落ち着かせるために音楽を大きめのボリュームでかけながら帰宅した。
帰宅して朝ごはんを軽く食べたら少し眠たくなってきたので横になったら、あっという間にお昼前まで寝てしまった。
いや、いかんなぁと思ってお昼を食べてからは読みかけの本を読んだりして楽しい時間を過ごした。
そのうちに夕方になったので晩御飯の支度をした。
今日の献立は明太かま玉うどんと長いものお好み焼き。
どちらも時間がかからないスピードメニューである。
まずは長いもから手を付ける。
皮を剥いてからおろし金で摺り下ろす。
そこに顆粒和風出汁、片栗粉を入れて卵を一個投入してよく混ぜる。
小さめのフライパンに火を点けて油をしいてからそこに長いもを流し入れる。
焦がさないように弱火でジワジワと焼き上げる。
片面がこんがり焼けたらフライ返しでひっくり返して軽く焼く。
全体がしっかり固まったらお皿に空けてソースを塗って鰹節と青のりを振ったら出来上がりである。
お次はうどんを調理していく。
沸騰させたお鍋にうどんを投入してしっかりと茹でる。
その間に明太子を皮から出しておく。
ネギを小口切りにして薬味はこれでオッケー。
麺が茹ったらザルでしっかりと水分を切って丼によそう。
その上に明太子、生卵を乗せてねぎを散らす。
味付けは醤油を軽めにタラリと回し入れたら完成。
あっという間に明太かま玉うどんの一丁上がりである。
ではではということで居間に料理を運んで晩御飯のスタート。
今日のお酒は日本酒の常温で始める。
お銚子からお酒を猪口に注いでクイッと飲むと喉から胃の辺りまでがじんわりと温かくなる。
真夏はビールの事が多かったが少し気温が下がってきたのでお酒も選択肢が増えて楽しい。
もう一杯飲んでからおかずに手を付ける。
まずは長いもからホワホワのトロトロで箸で持つと崩れそうになるが何とか形を保っていてくれる。
ハクッと口にするととろけていく食感で優しい和風の味にパンチのあるソース味が馴染んでなかなかのものである。
鰹節と青のりもいい仕事をしている。
うん、これはこれはと言いながら黙々と食べた。
それからメインディッシュのうどんに取り掛かる。
まずは全体を良くかき混ぜる。
明太子の赤色が真っ白なうどんに染まって食欲をそそる。
ズズッとすするとピリッとした辛みと卵のまろやかな旨味が重なって間違いのない味である。
ネギもいい仕事をしている。
これは熱いうちが美味しいのでフッハフッハしながら食べる。
あっという間に完食してしまったので二杯目を作ってこれもまた一気呵成に食べきった。
うどん二玉と長いもを食べるとさすがにお腹いっぱいになったのでごちそう様をした。
今日は洗い物が少なくて楽だわいと思いながらサクッと片付けた。
うどんは安上がりでご馳走感があって良いなと思った。
本当に簡単なのでよろしければお試しあれ。
さぁて明日は何を食べようかな。