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未来は明るい

 今日は私が溺愛してやまない甥っ子の誕生日。

 いつまでも子どもだ子どもだと思っていたがもうすっかり社会人の立派な23歳の大人である。

 朝のうちのお誕生日おめでとうのLINEを送ったら、さっきありがとうの返信が来た。

 普段は電話でもしない限りこちらのLINEは未読スルーされるのでちょっと珍しい事だった。

 今甥っ子は広島で働いているのでたまにこちらに帰ってくる時になるべく会うようにしている。

 つい先月も一緒にご飯を食べに行ったばかりである。

 甥っ子との思い出は赤ちゃんの頃までさかのぼれるのでエピソードがありすぎて一言では語れない。

 その中でも思い出深いのは私が中学時代に家庭教師を務めたことで中三の夏休みから受験までの半年間週二回ほど夜に勉強を教えていた。

 私は高校時代は勉強を自分からは一ミリも努力しなかったアッパラパーだったが中学時代までは成績は上から数えたほうが早いレベルだったので高校受験までなら教える事が出来た。

 最も勉強のブランクが長かったこともあり、教える前の予習は受験生並みに前の晩に遅くまでしたものである。

 甥っ子の学力は勉強を教える前はあまり芳しくなく目標の高校に行くためには学力がかなり不安だった。 

 そこで私は本屋に行って五科目の基礎から学べるテキストと問題集を買い漁った。

 そして主に甥っ子の弱点であった社会を重点的に鍛えた。

 もともと私は社会は得意だったので日本史と公民を教えるのは楽しかった。

 私が学んできた内容と今の子ども達が習う内容には若干の変化があったが参考書を頼りに基本中の基本から叩き込んだものである。

 社会のほかに苦手だったのは数学でこれは教えるのに難儀した。

 というのも私も数学は大変苦手にしており、特に証明は数式と文章で説明しないといけないのでかなり苦戦した。

 かといって甥っ子の手前、俺にも分からんというわけにもいかず必死の一夜漬けでさも簡単にすらすらと解いていく姿を見せつけた。

 とにかく勉強に苦手意識を持たれては困るので時にはどうでもいい雑談なんかを挟みつつリラックスして受験勉強に励んだ。

 そんな感じで半年間はあっという間に経って受験の日になった。

 試験が終わり合格発表の日を迎えて結果が気になってヤキモキしていると大きな花丸のスタンプが送られてきた。
 
 おお、受かったか!とその時は自分の事のようにうれしかった。

 高校入学後も甥っ子との付き合いは円満に続き、他県の専門学校に進学してからもたまに連絡を取り合っていた。

 それから甥っ子が就職して今に至るのだが一丁前になってきたなと感じる。

 だいぶ世間様に揉まれて人間が練れてきたようでちょっとオトナな恋愛事情なんかも話したりするようになった。

 次に会えるのはお盆辺りになるかな。

 また飲みにでもいきたいものである。

 そんな甥っ子ラブな私の昨日の晩御飯がこちら。

 昨日はスーパーの精肉コーナーでイチオシになっていたプルコギを買ってみた。

 味付けはしてあるので焼くだけである。

 副菜は焼き豆腐をフライパンでこんがりと全面を焼いて卵でとじた豆腐ステーキ。

 醤油をかけてネギと鰹節をたっぷりと散らして出来上がり。

 もう一品はトマトの甘酢漬け。

 プチトマトの皮を湯剥きして冷水に取っておく。

 酢、砂糖、みりん、うま味調味料を合わせた漬けダレに水気を切ったトマトを入れて冷蔵庫で冷やせば完成。

 ぬか漬けはズッキーニ。

 メインのプルコギは油を薄く敷いて炒めていく。

 ジュジュ―ッと香ばしい匂いが当たりに立ち込める。

 いかにも韓国料理という強烈な見た目である。

 加工食品なのでしっかりと芯まで火を通して一丁上がり。

 これで晩御飯の完成。

 妻を呼んでいただきます。

 昨日は休肝日。

 まずはぬか漬けチェック。

 ズッキーニは生でも食べられると知ってからぬか漬けにするようになったがすっかりレギュラーメンバーである。

 昨日のズッキーニは塩気も丁度良くて結構よかった。

 次に豆腐ステーキを食べる。

 焼き豆腐を使っているので水切りの必要もなくしっかりと焼き上げる事が出来る。

 卵でとじているので優しいお味。

 鰹節とネギがいい仕事をしていた。

 焼き豆腐ステーキお勧めである。

 合い間にトマトの甘酢漬けを食べる。

 トマトの酸味と甘酢の酸味が合わさって夏向きの一品。

 口の中が爽やかになるのでいくらでも食べられる味。

 ではメインのプルコギを食べる。

 甘辛いタレに牛肉と玉ねぎが良く絡んでイケる。

 味が濃いのでご飯が欲しくなるが昨日は糖質制限でお米は無し。

 代わりに豆腐ステーキに乗せて食べてみるとボリュームも出て食べ応えが増した。

 市販品だったのであまり期待していなかったのだが思っていた以上に食べやすくスルスルと完食。

 腹八分目でご馳走様。

 後片付けを簡単にしてエアコンを26℃に設定して濡れたバスタオルをかけて就寝。

 これからも甥っ子との思い出を作っていけたらいいなと思う。

 だんだん一人の男として自立してきているのでいつまで遊んでもらえるか分からないが、出会ったらおじさん風をビュウビュウ吹かせて飯くらい奢ってあげたい。

 ハッピーバースディ二十三歳!

 この若者の前途に幸あれ。

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