深夜の闖入者と絶品炊き込みご飯
昨日は極端な寝不足だったので九時半には布団に入った。
寝る前に濃い緑茶を飲んでしまったのでカフェインの効果かなかなか寝付けず布団の中でイモムシの様にゴロゴロと転がって睡魔がやってくるのを待った。
しかし一時間くらい悶えても眠れなかったのでいったんリセットするために本を読むことにした。
電子書籍なので明かりを点けない部屋で読むことができるので大変便利である。
読んでいたのは平松洋子さんのエッセイで生活の事とか食べ物の話が軽やかに語られている本でスルスルと読み進めてしまった。
夢中になって読んでいるとエアコンの方からブブブブゥンと虫の羽音がした。
うえっ、何かが飛んできたのかと思って耳を澄ますとカサコソと動き回っている気配がした。
一瞬カナブンかなと思ったがもしかしたらハチかもと思って身が引き締まった。
それでもエアコンから飛び出てくることはないだろうと高をくくって本を読んでいたら、ピトッと右手に何かがとまった。
あひゃぁと驚いて電子書籍を放り出して右手をぶんぶんと振り回した。
それからすぐに部屋の電気をつけてその正体を確かめる事にした。
蛍光灯の明かりの方には飛んで行っておらず気配はすれども姿は見えなかった。
このままだと気になって眠れないなぁと思って弱っていると、プゥンと嗅いだことのある嫌な臭いが部屋に漂ってきた。
そうか、ヤツが来たのかと正体が分かって少し冷静になった。
それから部屋の隅っこに移動してヤツとの根競べが始まった。
パッと見はどこにもいないのだが臭いの素を辿っていくと果たしていた。
茶色い甲羅の大きなカメムシだった。
畳の上を優雅に歩いているそいつを部屋から追い出すためにティッシュで包もうかと思ったが手に臭いがつくとなかなか取れないので、押し入れからガムテープを取り出してヤツの死角からそうっと近づいてペタッと貼り付けの刑に処した。
後はガムテープをぐるぐる巻きにして庭にポイッ。
時間にしてほんの五分くらいの格闘劇だったが、カメムシは小粒でも強烈な臭気を放出するのでしばらくは部屋がカメムシ臭くて参った。
侵入経路はほぼ間違いなくエアコンの室外機からだと思うが真っ暗闇の部屋で急に虫の羽音がするのはちょっとドキドキした。
そんな騒動があったものだから目がすっかり冴えてしまいなかなか寝付くことができずに今日も寝不足である。
たった一匹の虫にこの騒ぎだと思うとむしろ滑稽でもある。
でもカメムシのいる部屋で寝るのはちょっと嫌なので退治できてよかった。
そんな虫退治人の私の昨日の晩御飯がこちら。
昨日はテレビでたまたま見た炊き込みご飯に挑戦してみた。
使う食材はレンコン一つだけである。
まずお米を研いで浸水させておく。
レンコンを泥を落とすためにたわしで擦る。
皮は栄養があるので完全に剥いたりはしない。
そのレンコンを半割りにして乱切り。
浸水が終わったお米にみりん、白だし、醤油、酒を入れて水加減をちょっと多めにする。
そこにレンコンをドサリと加えて後は炊飯ボタンをポチッとな。
ご飯が炊けるまでの間に副菜を作る。
豚肉のこま切れに片栗粉をまぶして油を敷いたフライパンで焼いていく。
ある程度火が通ったらそこにざく切りのキャベツとアスパラガスを加えてさらに炒める。
味付けは塩とうま味調味料を少々といたってシンプル。
これで塩野菜炒めの出来上がり。
もう一品に梅干を叩いてきゅうりと一緒にちくわに詰めて軽く炙った。
後は頂き物のゴマ豆腐を用意。
汁物はジャガイモとキャベツのみそ汁。
ご飯が炊けたので蒸らしてふたを開けるとフワァッとレンコンの炊けたいい香りがした。
底からかき混ぜるとしっかりお焦げも出来ていて食欲をそそった。
ようし、できたぞと思い妻を呼ぶ。
いただきますをしてまずはちくわの梅きゅうり詰めを齧る。
梅の酸味とキュウリのショリッとした歯ごたえをちくわが受け止めておりイケル。
次は温かいうちにレンコン炊き込みご飯を食べる。
醤油味の加減が丁度いい塩梅で優しい味わい。
大ぶりに切ったレンコンも柔らかく炊けておりほくほくしてかなりいいお味だった。
レンコンは地元の特産品の岩国レンコンで繊維が密で食べ応えが十分である。
妻もこのご飯美味しいっと言ってモリモリ食べてくれた。
合い間に塩野菜炒めを食べるとあっさりしていながら豚肉の旨味も十分でアスパラガスのショキショキした食感が楽しかった。
炊き込みご飯があまりに美味しかったのでお代わりをしようかと思ったがダイエット宣言をしたばかりなので一膳で止めておいた。
それからデザート代わりにゴマ豆腐を頂いた。
ねっとりしたゴマの風味が濃厚で砂糖が入っているので締めの一品にはちょうど良かった。
食べすぎないように早食いはしないで一時間かけてごちそうさま。
後片付けをしてさすがに眠かったので早めに布団に入った。
部屋に虫が出るとコノヤロー絶対駆除してやるという気になりませんか。
妻が超絶虫嫌いなのでハンターはいつも私なのですよ。
大抵のものはイケるので虫でお困りの方は下記のURLまで(噓っす)