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20240715_3連休で読んだ本

3連休、特に予定が無かったので、ずっと本を読んでいた。読み終わったのは2冊だけなんだけど。

國分功一郎『目的への抵抗』

前半はコロナ規制とアガンベン。三権のなかで肥大化した行政権が「移動の自由」の放棄を唱えてしまい、我々はそれを易々と受け入れてしまった。
後半は「不要不急」という言葉から、「目的」という概念を紐解く。目的に還元できない振る舞いこそが人間らしさであるのに、全ての行為を目的に還元させようとしている。
講義録の書き起こしなので、まあまあ読みやすい。久々に現代思想に触れたわけだが、こういう本をたまに読むからこそ、現世で正気を保ちながら生きていける側面もある気がする。

勅使河原真衣『働くということ「能力主義」を超えて』

自分も被雇用者であるので、こういう本を思わず手にとってしまう。筆者は教育社会学の専門で、巷で言われる「能力」「◯◯力」に対して疑問を呈している。(下の本もそう。)

「働く」ことが「生きづらさ」の根源になっているなか、個人の自己責任に帰するのではなく、「人のために動く=働く」なのだから、他者との関係性のなかでどのような「機能」を担うかにフォーカスすべきだ、と。
今の社会全体としてみたときに、理想論的であるとは思うのだが(ただし理想は掲げなければ社会は腐っていく)、こういうやり方で接することができる・傾聴できる人がいる小社会が出来ていけると良いよね。

2冊とも面白かったので皆さんもぜひお読み下さい。あと、文庫本になった『百年の孤独』、10年ぶりくらいに読み直しているけどやっぱり面白いね。

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