アメリカン・ミュージック・ヒストリー第9章(1980年代全般・・・その5)
(6) ワールドミュージック
フランス南部のスペイン系ロマ(ジプシー)のグループ、ジプシー・キングスが「バンボレオ」の特大ヒット(全世界で1,300万枚のセールス)を生み出しました。
そしてもう1曲、日本で特にお馴染みなのは、中村吉右衛門の当たり役「鬼平犯科帳」シリーズ(私も大ファン)のエンディングで必ず流れる、「インスピレーション」。
哀愁溢れるメロディとギターの音色に、思わず涙腺が緩んでしまう方も多いのではないのでしょうか。名時代劇にこの曲を持ってくるとは、ホント感服ですね。
アイルランドからは、Enya(エンヤ)の「オリノコ・フロウ」が、世界各国で大ヒットし、日本でもちょっとしたブームになりました。アイルランドと言えば、60年代からずっと第一線で活躍しているヴァン・モリスン、チーフタンズ、シン・リジー。そして、忘れてはならないロックバンドにU2がありますね。
あと、ヨーロッパ圏では、スペインのフリオ・イグレシアスが日本でも大ブレイクし「黒い瞳のナタリー」は、街中に溢れかえっていました。そしてイタリアからは、ガゼボの「アイ・ライク・ショパン」(邦題は、雨音はショパンの調べ)ドイツからは、ファルコの「ロック・ミー・アマデウス」が大ヒットしました。
又、特に80年代は、オーストラリア(ワールドにカテゴライズするのには、異論もありそうですが)出身のバンドの活躍が目立ちましたね。
AC/DC,メン・アット・ワーク、リトル・リヴァー・バンド、エア・サプライ、リック・スプリングフィールド・・・等。
個人的には、最初はあまり好みではなかったのですが、ライブビデオを観て以来AC/DCに嵌り、またまた、ほぼ全アルバム収集をしてしまいました。
特筆すべきこととしては、1980年リリースの「バック・イン・ブラック」は、諸説あるようですが、イーグルスの「グレイテスト・ヒッツ」やピンク・フロイドの「狂気」と並んで、全世界での歴代売上アルバムランキング1位の「スルラー」(マイケル・ジャクソン)に次ぐ5,000万枚のセールスを記録したようです。
又、ウェストコースト・ロックの香りの漂う「リトル・リヴァー・バンド」もかなり好きで、良く聴きました。