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「カメラは、撮る人を写しているんだ。」を読んだ
先日、幡野広志さんの「うまくてダメな写真とヘタだけどいい写真」を読みました。
その後、Xで幡野広志さんをフォローさせていただいたりしていていると、ワタナベアニさんがおすすめに表示されるようになり、本を出版されていると知ったので購入して読ませていただきました。
ご存知の方も多いと思いますが、アニさんはとてもユーモアのある方なので、本の方も大変面白いです。
登場人物二人の会話を通して写真のことを学ぶStyleなのですが、とても読みやすいStyleでした(Styleを英語表記にしているのはラブサイコデリコの影響です)。
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さて、中身の方は幡野さんの本と随分違う気がします。それは対象が違うからでしょう。幡野さんの本は写真を楽しむために書かれた本で、アニさんの本は作品を作ろうとする人に向けた本だと思います。
作品を作ろうとするとクリアしておくべきラインが出てきます。そのラインはどこから来るのか?理解しておく必要もあります。なので、少し厳しい内容になっているのですが、たくさんのユーモアで包まれているのでしんどくはありません。
厳しいことを言う時にその厳しさを自覚している人は本当の優しい人だと思うので、アニさんはとても優しい方なのだと思います。
あと、本文中にも、「記録用の写真ならそれでいい」と書かれています。
写真ってそのあたりが難しいジャンルですよね?
自分の写真を作品と思うか?と問われれば「いやいやいや、とんでもないっす」って答えます。でもじゃあ「嫁さんがよくスマホで撮ってるのと一緒だねぇ」と言われると「むむむ」と頭を抱えてしまうような気がするんです。
ということは友達以上恋人未満みたいな状態でいるわけで、ベストキッドのミヤギさんも「こちらの歩道を歩くのはいい。向こう側の歩道を歩くのもいい。ただ、真ん中(車道)を歩いていると轢かれてしまう」みたいなことを言っていたので、写真を楽しむのにバランス感覚はとても大事だなと思うわけです。
結局、2冊とも読んでおいて良かったと思っています。
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