自分に中指を立てるな
先日、SKY-HI経営の芸能事務所が主催、ちゃんみながプロデュースするガールズグループオーディション番組「No No Girls」の最終審査が行われ、デビューメンバーが決定したことが、大きな注目を浴びている。
僕は、このようなオーディション番組はNiziUを輩出した「Nizi Project」以来久しく見ていなかったのだが、「No No Girls」には、たまたまYoutubeで見て以来どハマリしてしまい、毎週の楽しみになっていた。
どハマリした理由は、このオーディションのコンセプト、そのコンセプトに基づくちゃんみなから候補者へのフィードバック、そしてそれを踏まえ候補者が成長していく人間物語に惹かれたからである。
「No No Girls」では、アーティストに求める「3つのNo」というものを規定している。
中でも「No HATE」について、「一番難しいけどゴールでもある」とちゃんみなは言う。
「私なんて」と思わずに、自分の声を、自分を信じる。
審査においても、度々この観点で評価、フィードバックが行われてきた。
中でも、僕の印象に強く残っているのが以下のシーンである。
審査で同じチームになった人と自分のスキル差に圧倒され、自信を失くしてしまったという候補者に対し、ちゃんみなは次の言葉をかける。
続いて、ちゃんみなやSKI-HIをも唸らせる圧倒的な実力を持っているにも関わらず、自分に自信が持てずにいる候補者に対しては、こんなフィードバックをする。
候補者に向けられたこれらの言葉が、不意にも今の自分に重なって、心に染みたのである。
過去の自分を抱きしめる
僕はここ最近、仕事で壁にぶち当たっている。
スキルや経験が思うように積み上がっていないのが露呈したり、成果が出ない状態がずっと続いていたり。。。
過去、本来であれば向き合って乗り越えておくべきだった課題を直視せずに来てしまったために、ツケが回ってきたのだと思える節も多い。
でも、自分なりに一生懸命やってきたのもまた事実である。
今までの自分を、ダメダメだと否定しそうになっていたが、そんなときに「自分に中指を立てるな」という言葉を思い出した。
一分一秒のロスも惜しみ、身を粉にして必死に目の前の仕事をこなそうともがいてきた日々を、努力を、一概に否定しては、中指を立てては、過去の自分が可哀想である。
良かったことも悪かったことも全部ひっくるめて、よく頑張ったね、大変だったね、と受容してあげることが必要なのだ。
そんな気持ちを込めて、僕はこの「自分に中指を立てるな」という言葉を、自分の価値観の指針、クレドに含めたのである。
今までの人生全部完璧
ここからは、前回の記事同様、「八木仁平の自己理解チャンネル」からの引用となる。
生き方のスタンスに対し厳しい指摘を受け、「どこで間違えたのだろう」と発言した志願者に対し、八木仁平さんは「1ミリも間違えてない」「全部人生完璧」と言い切る。
その時その時で自分の人生に最良の決断をして生きてきている。
「何であの時ああしちゃったんだろう」と思うのは結果論であり、行動したから学びが得られて、今「あの失敗はなかったわ」って思えるのだと。
だから過去の人生は全部完璧なのだというのだ。
自分の過去には全部意味がある
その時その時で自分なりに一生懸命、一歩一歩人生を歩んできた。
失敗もしたし、挫折もしたし、傷つきもしたし、遠回りもした。
ダメな部分も沢山あったし、甘えも奢りも過信もいっぱいしてきただろう。
他人に迷惑もかけただろう。
でも一生懸命頑張ってきたこと、乗り越えてきたことがある。
その全部が唯一無二であり、意味を持っており、完璧なのだ。
その1個1個踏んだ足跡の上に、今の自分がいるのだ。
だからそんな自分に中指を立てず、最大級のYesをあげよう。
最後に
「No No Girls」の最終審査パフォーマンスが、Youtubeで公開されている。
今まで彼女達は、様々なNoと闘ってきた。あるいは自分にNoと言い続けてきた。
彼女達の歩んできた足跡が、過去が、まさに意味あるものとして昇華されたパフォーマンスはとにかく圧巻である。
まだ見ていない方は、是非見てみて欲しい。