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人事がバカで何が悪い?常識を破れない人事に明日はない。

常識を破れるバカ人事になろう!
今、人事はチャンスだ。
日本は人材不足で人事部の価値が上がり始めているし、日本の先をいくアメリカでは人事マネージャーが人気職種になっている(50 Best Jobs in America参照、全職種中5位!知ってた?)。

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しかし、あぐらをかいていると、人事の多くが職を失う未来が容赦なく到来する。人事部の仕事の多くはロボットの方がうまい。採用、研修、給与計算、労務、社会保険。すべてロボットの方が得意な分野である。少なくとも僕はこれらの業務をロボットよりも正確に、速くこなす自信はない。AIの進歩に連れて、多くの人事が職を失うのは明白だ。しかし、人事部自体がなくなることはない。人事は本来経営戦略と紐づいているからである。これからの人事は経営者がやるか、唯一「バカになれる人事」だけが残ることができると思っている。人事の常識に捉われない”バカ人事”が会社を独自固有の長所を持つグレートカンパニーに引き上げると信じてやまない。

かくいう僕が”バカ人事”です。
そんな僕は株式会社HRForceというTech系ベンチャーで人事をしている。HRForceは東証一部上場の船井総研ホールディングスの100%子会社である。同じく100%子会社の船井総研で、僕は4年間コンサルをしたあとにHRForceの立ち上げメンバーとなった。ベンチャーなので1人5役くらいをこなす必要があり、比較的明るい性格の僕が人事をやることになった。そんな僕は手前味噌だが、優秀な”バカ人事”だという自覚がある。僕が自分のことを”バカ人事”だと思う理由が下記だ。

①”採用のため”に親会社と人事のタブーを平気で破る
②自分の会社がバカ好きなので、会社のために自費を割くことを厭わない
③会社をクビになっても生きていける自信があるからギャンブルとフルスイングを繰り返す

普通の人事がやらないことのオンパレードだ。だけど”バカ人事”のおかげで「本当に人不足?」と思うくらい応募が来るし、年内の採用計画が8月時点で達成できたし、新卒第一号はブリティッシュコロンビア大学の超優秀な学生だった。

”バカ人事”は戦わない最高の戦略
”バカ人事”の戦略をいくつか説明したい。例えば、①。実は保険証の手配の関係上、僕はまだ船井総合研究所の社員でHRForceに出向している身である。だから、船井総合研究所のルールを守らないといけない。船井総合研究所は経営コンサルタント業なので身なりのルールには大分厳しい。だけど僕は毎日Tシャツ姿で髭を生やしている。おまけにいかがわしい丸メガネまでかけている。これはHRForceがTech系のベンチャーであることを象徴するために意図的に行っているわけで、自由闊達な風土が求職者に一発で伝わる仕掛けである。加えて「人事なのに髭メガネは嫌」というステレオタイプに支配されるような人材はHRForceに合わない、という判断もある。幸い、この仮説は当たっていて、今のところ自社に合う優秀な人材が入社しているし、業績もうなぎのぼりだ。ちなみにもし業績が落ちたら僕はすぐに髭を沿って毎日シャツを着て面談に臨む覚悟は持っている。

②。僕はHRForceが大好きなのでPCにHRForceステッカーを貼りたかった。でも「ベンチャーといえば、ステッカー!ステッカーつくりたいです!」という意味がわからない論理を社長に伝えるのはコンサルの名に恥じる行為だと思った。かといって、「ステッカーを●●円で作ったら、○○円分の効果が出る」なんてデータも持ち合わせていなかったので、「えいや!」で勝手に自分でつくってしまった。でも自社のステッカーを自費でつくる人事って社長からすると最高なんじゃないかということにあとから気づいた。社長が僕のPCに貼ってるHRForceステッカーを見つけて「え!?これつくったの!?」と言いながら「こいつバカだなぁ」という目で見てきた。だけどその目は控えめに言ってもかなり嬉しそうにしていた。「人事がバカみたいに自社のことが好きっていうのは結構重要な要素なのかもしれないな」と思ったその瞬間を鮮明に覚えている。

③。僕は経営コンサルと採用コンサルを合わせて4年間していた。だからだいたい経営のことはわかるようになったし、採用トレンドに関してはどこでも通用するくらい詳しい。HRForceがそもそも世界No.1のIndeedパートナーなので普通の事業会社の人事が知りえない情報とノウハウはいくらでも持っている。だから例えクビになっても食いっぱぐれることはまずないので、自分が「これをやったら確実にHRForceにプラスになる!」と思ったギャンブルは社長の許可なしにフルスイングする。許可をとっていたら好機を逃してしまうし、それは誰も得しない。むしろ良い結果を事後報告するくらいのスピード感を大事にしている。スピードがあればミスがバレにくく、結果だけが残るので、いかにも結果しか出してないように見える。結果は信頼を生むので、今のところは自由にやらせてもらえている。ナイスな好循環である。

以上、これが”バカ人事”だ。

僕は会社ごとに特色があると思ってるので、経営戦略は各社で異なっているべきだと思う。そして、経営戦略の一部である人材戦略にも特色があるのが本来の姿だと考えている。つまり、他社と同じ採用手法や評価制度、育成手法では予定調和の範疇でしかなくて、それはとてもつまらない経営に映る。そして予定調和は現状維持であり、現状維持は衰退の第一歩である。だから僕はHRForceの業績を上げるために最適な人事戦略を、周囲の批判を恐れないバカになって構築している。最高の戦略は戦わない戦略であり、それは誰かが好まないことをするか、誰もできないことをする以外に方法はない。僕は人に嫌われることを好まないが、バカ人事という名を持つことで誰かに嫌われる覚悟が持てた。この覚悟は普通の人事にはできない。最高の人事戦略”バカ人事”を引っ提げて、HRForceの成長を支えていく。

日本の人事部をアップデートするのは”バカ人事”
上記の通り、”バカ人事”とは自社をバカみたいに愛し、熱狂し、常識に捉われない発想を素早く実行に移す状態を指す。自分の好きな会社に自分自身の人生を乗っける。憑依させる。もう「経営と乖離している」人事はいらない。これからの人事がやるべきことは自社独自の戦略人事をバカになって考えることだ。そして、その戦略が会社の業績を上げる、つまり、「売上を上げる」か「利益率を上げる」ことに繋がるかまでコミットしなければいけない。経営者以上に経営者目線をもつことを目指そう。「満足度が高い研修」なんてまるで意味を持たないし、人が辞めた時に「人件費分はペイした」という発想は甘えでしかない。経営者と共通言語で話せる人事がこれからの会社経営の主役になる。

人事の仕事は人事っぽくすることでもないし、言われたことをするだけにとどまってはつまらないだろう。だから、僕と一緒に”バカ人事”になってほしい。”バカ人事”になって従来の日本の人事部を破壊しよう。そして、自分の会社のことを社長以上に考えて、自社のユニークな評価制度や採用手法を開発し、発信することを誓おう。”バカ人事”が増えれば日本の人事部は確実にアップデートする。”バカ人事”という考えが、人事がこれから幸せに仕事をする大きなヒントになればいい。

日本の人事部はもっとエキサイティングになる。労働力不足の深刻化とAIの発達による補完の過渡期は長い。人材獲得戦争は更にヒートアップしていく。労働力を奪い合う壮絶なケンカはもう既に始まっている。勝つか負けるかであれば、勝つ方がいいだろう。僕は勝ちたいから、”バカ人事”になる。常識を破れない人事に明日はない。

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