見出し画像

紙バンドサウルス

久しぶりの更新です。運用の仕方を迷っていたのですが、とりあえず書き始めることにしました。

そして今回は題材のお話

【紙バンドサウルス】


その名の通り、紙バンドを使った、恐竜の作品です。

以前も、紙バンドを使った題材をやったこともあるのですが、今回、恐竜というテーマが紙バンドという材料と児童の興味に合ったな、という実感があったので、ここに記録します。

まずは、この題材のめあてはこちら

・知識技能:紙バンドの良さや特徴を知り、それを生かして立体的な恐竜を作ることができる。
・思考判断表現:恐竜の個性(色、種類、住んでいる周りの様子)などを考えることができる。
・主体的に学習に取り組む態度:「試す」→「考える」⇔「作品」の時間配分を自己調整できる。


その上で、この記事で伝えたいのは、主に以下の3点

  • テーマと児童の興味

  • 材料の持つイメージと恐竜のイメージの相性

  • 6年間の図工における、この題材の立ち位置


テーマと児童の興味

まず、実は今回のめあてでは、恐竜である必然性はありません。
動物とか虫とか、魚でもいいと思います。

ただ、今回恐竜というテーマを設定したのは、
「恐い」を許容できる

という点です。

4年生あたりから、興味関心が広がって、かっこいいもの、かわいいもの以外にも、怖いもの、グロいものなどにも興味が広がっていきます。

ただ、教育の現場だと、怖い、グロいものは、敬遠される傾向があります。

恐竜は、その点、もともとが「恐い」ものですから、そこを許容しやすい。

肉を食べて、血がついていても、成り立つわけです。

鳥を食べている
肉食竜をイメージしている

そういう意味では、「かわいい」ものが好きな子が心配になりますが、
恐竜をかわいくしてもいいよ、と声をかけるだけで、その心配は、だいぶ減らせると思います。




材料の持つイメージと恐竜のイメージの相性

紙バンドというのは、普通の紙よりも固く、しっかりしています。

また、一般的には、黄土色のものが多く、

恐竜の化石の色や、固さのイメージが合っているので、

色なども余白があっても成り立つ、という意味で、イメージが合っているように思います。

また、化石のイメージがあるので、線だけで構成して中身がなくても、成り立つ良さもあるように感じます。


色がなくても、どこか成り立つ

6年間の図工における、この題材の立ち位置

4年生というと、あと数か月で高学年になる、成長のブリッジのような年代です。

立体的な表現は、低学年からもありますが、

たとえば粘土の人形などは、強引にでも付け足していけば一定程度の立体感は出せるので、低学年から高学年まで実践が多く存在します。

しかし、5年生ぐらいから登場する、アルミ線の立体作品などは、そうではありません。

材料自体が2次元的なものを、向きを変えて組み合わせることで、立体を表現するアルミ線などは、頭の中で、その仕組みを理解しないと、立体化することが難しいです。

そんなときに、接着や切断、色付けなども容易な、紙バンドで立体を作る経験をすることで、高学年での線材を使った立体表現の橋渡しになると考えます。

つまり、高学年の活動を見据えた4年生で紙バンドを使い、立体的な表現をすることに意味があるのだと思います。



以下に指導案を載せます。
(この記事のために作成した指導案なので、コピーや改変などして、それぞれの授業に役立てていただければ。)

ここから先は

117字 / 1ファイル

¥ 100

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?