必要な英文法 IV
必要な英文法 III の続きです。
まずはちょっとおさらいです。
動詞
自動詞:やる方 + 自動詞
他動詞:やる方 + 他動詞 + やられる方
修飾語(無くてもいいもの)
形容詞:名詞を(前から)修飾
副詞:名詞以外を修飾
前置詞句:前置詞 + 名詞(句)
で形容詞みたいになったり副詞みたいになったり
だいぶ勉強しましたね。最も重要なことはもうすでに終わった気すらします。
今日は前置詞が「形容詞みたいになったり副詞みたいになったり」する話です。しかし、基本的に無くてもいいやつの類です。必ず前置詞句を要求する動詞句とかもあるので、必ず無くてもいいというわけではないのが面倒くさいところですが。
前置詞が修飾するのは名詞ではなく名詞句、みたいな言語学っぽい話はおいておきましょう。(上で「前置詞」ではなく「前置詞句」になってるのは前置詞だけじゃなくて 前置詞+名詞(句)だからです。「名詞句」というのはtheとかaとか形容詞とかと名詞を含めた複数の単語を指してます。)
で、前置詞句の「性質」ってなんのことでしょう。
マリオが土管の上の亀を蹴った。
マリオが土管の上で亀を蹴った。
どっちなんでしょうね。どっちでも可能なんだと思いますが、なんで可能なのか考えてみたいと思います。使ってる単語自体は同じだけど順序だけ違うこの文はどうでしょう。。。
これだと、「土管の上のマリオが亀を蹴った」にしかなりませんね。on a pipe がマリオを「修飾」してます。修飾とか句の関係を[ ] を使って分析してみたいと思います。例として日本語の次の文を考えてみましょう。
亀を蹴ったのが8時20分までだった(ルイージはその後知った)のか、ルイージが知ったのが8時20分までだった(マリオはそれより前に亀を蹴っていた)のか、どちらか分かりませんね。この2つの意味は、「8時20分」がどこを修飾するかで決まります。「蹴った」か「知った」か。それぞれ。。。
と表されます。これわかりにくかったら聞いてください。
さて、土管の上のマリオが亀を蹴った件ですが、
です。前置詞句は前置詞の前にあるやつを修飾します(というのが文法です)。なので、前置詞句の on a pipe が kicked とか kicked a turtle を修飾するというのはできないので、土管の上のマリオが蹴ったという解釈しかありません。
さて、「土管の上の亀」を蹴ったのか「土管の上で」蹴ったのかの話。
これです。この文に2つの意味がありえるのは、
の2種類の区切りがあるからです。
前置詞句は前置詞の前の名詞だったり文全体だったりを修飾できるというのが複数の可能性を生み出す理由ですね。
Mario kicked [a turtle on a pipe]. では名詞句を
[[Mario kicked a turtle] on a pipe]. では文全体を
修飾していますね。
今日は前置詞の性質に関してみてみました。これそのものがすごく大事かというと、そんなに大事な感じはしませんが、知っておいたほうがよいので紹介しました。「後ろから修飾する」というのは後に出てくる関係代名詞とも共通しています。
次はちょっと話を別のところに移して、今まで見ていない別の種類の他動詞について勉強してみたいと思います。