見出し画像

【映画】閃光のハサウェイ【歴史を学べ】

見るまでのこと

 映画「閃光のハサウェイ」を見た。日本各地で公開されてから、どこの映画館で見ようかと考えていたのだが、どうにも私の近くには、そのような映画館がなかったので、そのまま見ないでいた。このまま見ないこともありえると思っていたけれど、アマプラで見られるようになったことをどこかで聞いた。

 アマプラで映画を見るようになったのは、コロナによる自粛がきっかけだった。洋画をよく見たと思うが、同時に、再生速度を調節し、少し速くして見ていたのだが、今回は、調節なしで見た。ガンダムだからだ。

 ガンダムは、中学生の時から学んでいる。そこまでのめりこんではいないが、無視するのは難しい。「ジョニーライデンの帰還」とか「サンダーボルト」とか、宇宙世紀ものの表紙をついつい見てしまうこともある。

 「閃光のハサウェイ」は、ガンダムを教えてくれた友人から教えてもらった。だから結末は知っていたし、映画化の話がある前に、ウィキペディアか何かで知っていた。それでも映像を見てみたった。それに、数年前に「クロスボーン」系を読んでいたから、宇宙世紀の大々的な作品には興味がある。とはいえ、ユニコーンはあまり見てはいないのだがね。

【ネタバレを含む】感想

 とにかく絵がきれいだった。ガンダム関係の映像で感動したのは、「スターダストメモリー」だけれど、今回はまた別の要素のような気がする。絵や映像については全く持って専門的な知識もないので、雑駁な感想になるのは仕方ない。

 3部作ということも知らずに見ていたが、結末を知っているからか、ハサウェイを見ていると辛くなる。もっと悪い奴ならすっきりするのだが。ガンダムに出てくる人物で、気持ちいいくらい悪い奴を知らない。

明後日のこと

 タクシーの運転手が、明日の暮らしを考えているやつは、明後日のことなんて知らない、というようなことを言う。マフティは千年後の未来のことを考えているらしいが、この大きなズレをどう感じるだろうか。タクシーの運転手は、マフティのことを「学がありすぎる」と評する。歴史の勉強をしている気分になる。「銀河英雄伝説」を思い出す。

 人類の未来のことを描いているのだが、そこにあるのは、歴史上の葛藤である。明日の暮らしに困っている下人のような人間は、国や世界のような大きな単位で考えることはできないし、来月来年のことすらわからないのだから、いわんや来世紀のことをや。

 政治家は、大きな単位で感がて、国や世界をコントロールする。目の前の利益ではなく、数年、数十年の未来の幸福を望む。それは、目の前の暮らしに困っていないからだ。だから学ぶ余裕がある。

 ハサウェイはいったい、誰のために戦っているのか、わからなくなる。正義の対極にあるのは、もう一つの正義であると、「銀河英雄伝説」でヤンが言っていた。ハサウェイの葛藤は、その年頃のインテリにはよくあるのではないだろうか。他者との多いな違いは資質や家柄といったところだろうか。財力も実行力も持ち合わせてしまった。

例外規定がある限り、人は不正を繰り返す

 正直、耳が痛い。

 どうしたら例外となるかを考えることがある。無論、既定の中で、どのように固定観念を打ち壊すかを考えるわけだが、何をどうすれば、例外となるのかは考えるだろう。

 これは例外を作ろうというわけではない。過去にあった例外と同じ事例となるように思考するのである。例外は、特別だ。優秀でアイデンティティの拠り所として勘違いされる。自分が自分であるために、自分が普通ではないところにいたいと思うのもまた自然なことだ。

 例外規定があるのだから、それは「不正」とならないかもしれない。これは「不正義」のことだろう。強烈な倫理観は暴動の原因になる。正義感が強いことが戦乱を招く。

 あるいは、「例外規定」が暗黙の了解なのかもしれない。「銀河英雄伝説」では、「政治の腐敗」と「政治家個人の腐敗」をヤンが論じていた。ハサウェイは、「政治の腐敗」をどうにかするには武力しかないと思ったのだろうな。これはもう絶望だよ。頭が良すぎるのも考え物だ。どうにもならないことがわかってしまう。けれど、自分の正義が許さない。未来のために、どんな地球、地球圏を残すべきか、人類という大きな主語を背負うほどに、ハサウェイは学がありすぎた。

おわりに

 鑑賞文のようなことをしてみた。見て数日経っているけれど、思い出しながら書いてみた。まとまりも薄く、推敲も少なめで、感情的な部分があるのでご勘弁ください。

 結末を知っている分、ハサウェイの人の好さが辛いのは確かで、ブライトに会いたい。今回は人物や機体の紹介ということなのだろう。3部作とのことなので、次回も楽しみにしている。そのときは「逆シャア」からまた見直そう。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?