『バービー』はまさかの一部門に留まる結果に/第81回ゴールデングローブ賞
本日ゴールデングローブ賞の授賞式があり、先ほど終了。
大きな賞の授賞式は通常日曜の夜なので、日本時間の午前〜午後にかけてになることが多いです。
このゴールデングローブ賞、昔はNHKで録画放送していたのですが、いつの間にかやらなくなってしまい、日本では見られなくなっていました。
ところがです。
今回放送を担当したCBSがウェブサイトでライブ中継をしてくれていました!わかってるぅううう!
ということで途中からだったので結構見逃してしまったのですが、授賞式をライブで見ることができました。
CBS最高!来年もお願いします。
ゴールデングローブ賞をめぐるアレコレ
正直ゴールデングローブ賞どうなっちゃうのかしらと思っていたのは私だけではないはず。
というのもこの運営母体は「ハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)」で、主にハリウッド映画の外国人ジャーナリストによって構成されていました。
だからか売れた映画やスターが受賞するケースが多く、映画ファンからも偏ってると思われており、「でもそれがゴールデングローブだし」という感じでどちらかというと賞の特性であるとされていたわけです。
ところが2021年にロサンゼルス・タイムズにより、HFPAがわずか80人程度で構成されていることやアフリカ系人種が1人もいないことが指摘され、それを皮切りにアフリカ系やアジア系が携わる作品を冷遇しているのではないかという疑惑を受け、複数の映画会社がゴールデングローブ賞をボイコットする事態になりました。
トム・クルーズなんかトロフィー返しちゃったからね。
そんなゴタゴタがあったのち、去年はボイコットもなく、いつもとおりNBCが中継したので、落ち着いたのかと思いきやHFPAがいきなり解散!
「もしかしてゴールデングローブ賞なくなっちゃう?でもなくなってもあまり困らないけど…」という状況の中、新たな体制で行われたのが今年のゴールデングローブ賞授賞式だったわけです。
順当な結果だったけれども
では映画関連の受賞結果を見てみましょう。
1年賞レースを追いかけてきた者からすると順当すぎる結果で、逆にゴールデングローブ賞らしさがなくなってしまった感じです。
ひどく偏っていたときのゴールデングローブ賞なら、
作品賞(ミュージカル・コメディ部門):バービー
主演男優賞(同上):ジェフリー・ライト
主演女優賞(同上):マーゴット・ロビー
助演女優賞:エミリー・ブラント
脚本賞:バービー
こんな感じのラインナップになったと思われるからです。
ほかはともかく『バービー』が、主題歌賞とシネマティック&Box Office業績賞しか獲らなかったのはめちゃくちゃ意外でした。
『バービー』はただの全米No.1ヒット作ではなく、批評家からも評価を受けた作品だからです。
なんというかゴールデングローブ賞が批評家賞と変わりなくなっちゃったって感じで少し寂しい…。
アカデミー賞はどうなるか!?
この結果だけを見ると、『バービー』は大分苦しい位置になってきたと言わざるを得ません。
特にマーゴット・ロビーの主演女優賞は当落線上だったため、このままだと候補落ちする可能性が高くなってきました。
ただこれを受けて『バービー』チームは相当危機感を覚えたはずです。
このままでは受賞できるのはビリー・アイリッシュだけになる可能性もあるからです。
なのでこの結果を受けて、『バービー』旋風もここまでかと思ったのですが、おそらくロビー活動をかなり仕掛けてくるはずです。
正直賞レースとしては面白くなってきたかもしれません。
本日の一曲
『バービー』は提供しているアーティストも豪華で、そこから飛び出すのはデュア・リパかと思っていましたが、蓋を開けてみればビリー・アイリッシュが向かうところ敵なしの状態。
もし今回アカデミー賞を受賞したら、女性としてはじめての複数回受賞者になります。