![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/106533421/rectangle_large_type_2_96758d154690d5b93e79701e2cbcab2a.png?width=1200)
【ミル編】 【台本】『運命の女』 "Unfaithful"
はじまり
本日ご紹介するのは、2023年6月5日(月)13:40からテレビ東京で放送予定の、『運命の女』です。
今回は、「ミル編」です!
「ミル編」とは?(キャプション)
「ミル編」とは、より映画を楽しく観るために、ネタバレなしでその映画について紹介する、映画を見る前用の解説動画です。
作品・タイトルについて
原題は、"Unfaithful"です。
これは形容詞で、「不貞な・不誠実な・不正確な」といった意味ですね。
どうやらいわゆる「浮気」という意味で使われるようで、英英辞典を見ると、"someone who is unfaithful has sex with someone who is not their wife, husband, or usual partner"と説明されてます。
よく「どこからが浮気か」という話になりますが、"have sex" ともろに表現してますね。。。
日本でも法的に争う場合、性交渉をしたかどうかというのが重要な焦点のようですが、Unfaithfulの英語表現でと同じ考えということですね。
知らなかったんですが、1968年のフランス映画『不貞の女』リメイクです。
上映時間は124分。普通の長さです。
公開・興行成績など
公開はアメリカでの公開が2002年5月、日本では2003年1月。
制作費は5,000万ドル、興行収入は約1億2千万ドルとなっています。
この年の興行成績の1位は『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』で、9億8,000万ドル超え、制作費は約9,400万ドルと言われています。
9位の『シカゴ』は、同じくリチャード・ギアが出演してますが、制作費が4,500万ドルに対して、3億3,170万ドルの興行収入があったとのことなので、興行的には正直微妙なところです。
製作者・スタッフについて
監督はエイドリアン・ラインで、有名な作品としては、「フラッシュ・ダンス」「ナインハーフ」「危険な情事」がありますね。
グレン・クローズがこわ〜い女を演じてるアレですね。
なんでオスカー獲れなかったんだろうと、調べてみたらこのときシェールが受賞してるんですねぇ。。。
シェールは好きですが、受賞した『月の輝く夜に』のあと全然映画に出なくなっちゃったんで、グレン・クローズがやっぱり受賞すべきだったのではと思ってしまいます。
エイドリアン監督は、この作品以降しばらく監督はしておらず、昨年に20年ぶりにメガホンを取った作品が『底知れぬ愛の闇』。
主演はベン・アフレックとアナ・デ・アルマスでキャスト的には悪くない感じですが、Rotten Tomatoesではひどい有様で、日本では劇場公開なかったみたいです。
というかまったく知りませんでした・・・。
監督ってスピルバーグみたいに撮りまくってるひとと全然撮らないひとに分かれていて、スピルバーグは働きすぎだろうと思いますが、エイドリアン監督みたいな人はどうやって生計立ててるんですかね。。。余計なお世話ですが。
そして監督ってもはやメガホンは使ってない気がする。
その他のスタッフ
このとおり、脚本なども一流どころがズラリ。
脚本:アルヴィン・サージェント
『ジュリア』と『普通の人々』でアカデミー賞受賞。
有名なのは『スパイダーマン2・3』、『アメイジング・スパイダーマン』音楽:ヤン・A・P・カチュマレク
『ネバーランド』でアカデミー賞受賞。
有名なのは『HACHI 約束の犬』撮影:ピーター・ビジウ
『ミシシッピー・バーニング』でアカデミー賞受賞。
有名なのはアナカン、『トゥルーマン・ショー』編集:アン・V・コーツ
『アラビアのロレンス』でアカデミー賞受賞。
有名なのは『エレファント・マン』、最近の作品だと『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』
これを見ると、制作費が『シカゴ』よりかかっているのもしょうがないかなという感じです。
俳優について
主に注目して欲しい俳優は、ダイアン・レイン、リチャード・ギア、オリヴィエ・マルティネス、チャド・ロウ、ミシェル・モナハンあたりでしょうか。
ダイアン・レイン
1965年生まれで現在58歳、当時37歳。
『リトル・ロマンス』で若干14歳で注目され、フランシス・フォード・コッポラ監督の常連となるも、正直その後はパッとしないキャリアでした。
日本映画『落陽』にも出演されてますが、ドナルド・サザーランドも出ていて、50億円もの制作費もかけているのにいまキャストを見ると、なぜかB級色がすごく、配給収入も5億と大赤字になってます。
正直なところ、この作品もあらすじだけ見るとB級色満載ですが、彼女の評価はすさまじく、
アカデミー賞 主演女優賞ノミネート
ゴールデングローブ賞 主演女優賞(ドラマ部門)ノミネート
全米俳優組合賞 主演女優賞 ノミネート
放送映画批評家協会賞 主演女優賞 ノミネート
と有名な賞に軒並みノミネート。
全米批評家協会賞、ニューヨーク映画批評家協会賞、サテライト賞については受賞も果たしています。
とても好きな女優さんで、演技力も高いのにその後の出演作も見ても、作品選びがあんまりうまくない気がするのがとても残念。
リチャード・ギア
1949年生まれ、現在73歳、当時53歳。
説明は不要なスターで、日本でも大人気で親日家。
CMにもよく出てますし、史上初のテレフォンショッキングに出演したハリウッドスター。
その他アカデミー賞にノミネートや受賞した作品にも6作も出ていますが、本人はノミネートされたことは一度もありません。
1978年公開『天国の日々』(撮影賞受賞)
1978年公開『愛の断層』(脚色賞ノミネート)
1982年公開『愛と青春の旅だち』(助演男優賞・歌曲賞受賞)
1990年公開『プリティ・ウーマン』(主演女優賞ノミネート)
1996年公開『真実の行方』(助演男優賞ノミネート)
2002年公開『シカゴ』(作品賞・助演女優賞・美術賞・衣装デザイン賞・音響賞・編集賞受賞、主演女優賞・助演男優賞・監督賞・脚色賞・撮影賞・歌曲賞ノミネート)
オリヴィエ・マルティネス
1966年生まれ、現在57歳、当時36歳。
今年主演男優賞にノミネートされたコリン・ファレルが主演した『S.W.A.T.』の悪役が有名でしょうか。
「おれを脱獄させたら、大金をやるぞ!」とメディアで叫んで、街が大混乱に陥るという無茶苦茶な話です。
おフランスのイケメン俳優という感じで、カイリー・ミノーグと長年交際し、タランティーノの元カノ、ミラ・ソルヴィーノとも交際。
ハル・ベリーと結婚するも2015年に離婚、と種馬っぷりはすごいですが、その後のキャリアは正直パッとしません。
チャド・ロウ
1968年生まれ、現在55歳、当時34歳。
お兄ちゃんはセックステープが流出しちゃったロブ・ロウ。
25歳でエミー賞助演男優賞を受賞しており、主な活動の舞台はテレビです。
個人的にはヒラリー・スワンクの元旦那というイメージが強いです。
仲良さそうで結構お似合いだったのに、オスカーの呪いには勝てず。
(オスカーを受賞した女優は、その後の離婚率が高いと言われています。)
ミシェル・モナハン
1976年生まれ、現在47歳、当時26歳。
『ミッション・インポッシブル』シリーズのイーサン・ハントの妻役で有名ですが、コンスタントに悪くない作品に出演されてますが、ジュリア・ミードより目立った活躍は残念ながらあまりありません。
注目ポイント
やはり、注目ポイントは「ダイアン・レイン」です。
この作品が対象となった2003年アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされたのは、
サルマ・ハエック『フリーダ』
ニコール・キッドマン『めぐりあう時間たち』
ジュリアン・ムーア『エデンより彼方に』
レニー・ゼルウィガー『シカゴ』
とスター俳優がオスカーを狙って獲得したであろう役がズラり。
現在も各俳優の代表作で、アカデミー賞についても主演女優賞以外へのノミネートもたくさんされてます。
それに比べると、『運命の女』は、ノミネーションはダイアン・レインのみ。
そんな中、批評家賞では受賞も果たしていますから、彼女の評価がいかに高かったかがわかります。
是非ダイアン・レインに注目して、『運命の女』、楽しんでください!
『運命の女』はテレビ東京の「午後のロードショー」にて、2023年6月5日
(月)13:40放映開始です!
いいなと思ったら応援しよう!
![アカデミー賞マニアのひと・デザイナー|ナッカ・ザッカーバーグ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/116262743/profile_a75f9dfb7bc11edbd0d0b1227665bc5e.png?width=600&crop=1:1,smart)