第96回アカデミー賞ノミネート予想(監督・俳優部門編)
第96アカデミー賞特集の7回目です。いよいよですね。
(↓前回記事)
(↓今後の連載予定)
監督賞:クリストファー・ノーラン(オッペンハイマー)
前哨戦では『関心領域』のジョナサン・グレイザー監督やマーティン・スコセッシ監督が受賞したこともありましたが、ゴールデングローブ賞からはほぼ独走状態でもし負けたらかなりのサプライズ。
ノーラン監督は今回はロビー活動も積極的でどうしたんだろうと思ってましたが、それはユニバーサルとの契約が関係していたようです。
ようは頑張ったら頑張っただけ懐に入る契約です。
今回アカデミー賞を獲得したら、公開を控えている日本の興行成績にも大きな影響があるでしょうし、そりゃロビー活動もがんばりますよね…。
主演男優賞:キリアン・マーフィー(オッペンハイマー)
SAGまではポール・ジアマッティが優勢な状況でしたがそれも覆り、キリアンが受賞したことでオッペンハイマー独占の状況が形成された要因とも思います。
『オッペンハイマー』と『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』を比べたときに、前者はキリアンが出ずっぱりで彼なしでは考えられない作品であるのに対し、後者はリーダーはポールであるものの、アンサンブルで魅せていくタイプ作品でしたので、ここはやっぱりキリアン・マーフィーかな、と。
主演女優賞:リリー・グラッドストーン(キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン)
この部門は完全にリリー・グラッドストーンvs.エマ・ストーンの情勢となっていますが、個人的に推したいのはザンドラ・ヒュラーです。
リリーとエマは役柄に恵まれている部分が多分にあると思いますが、ザンドラは複雑な人物を演じていて、去年のケイト・ブランシェットと同等以上の演技をしていると思います。
ただ実際に賞を穫るのはリリー・グラッドストーンでしょう。
SAGのエマ・ストーンへの祝福ようを見て、彼女に傾いた会員がいるのではという超えもありますが…。
助演男優賞:ロバート・ダウニー・ジュニア(オッペンハイマー)
ノミネート作品をほぼ観ましたが、'May December'のチャールズ・メルトンや『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』のドミニク・セッサがノミネートされなかったことが不思議な演技でした。
スターリング・K・ブラウンとデ・ニーロの代わりにノミネートすべき演技だったと思いますね…。
それを考えると受賞の可能性があるのは残り3人。
ただマーク・ラファロはバズが消滅。『バービー』は主演女優賞と監督賞のノミネートを逃したことで評価が思ったより高くないことが露呈されたので、残るロバート・ダウニー・ジュニアが受賞でしょう。
助演女優賞:ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ(ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ)
エミリー・ブラントは2018年シーズンに、アカデミー賞を受賞したレジーナ・キングが候補を逃していたSAGを制したことがありました。
エンタメ作品への出演が多いので、今回が初ノミネートとなりましたが、そんなことから業界人気はかなりありそうと思っていました。
ところが地元のBAFTA(英国アカデミー賞)も逃し、ダヴァイン・ジョイ・ランドルフが独走中の独走状態になり、ほぼコンプリートしています。
(受賞数はなんと53!)
スピーチでメモはやめてね…
本日の一曲
エミリー・ブラントは歌もめちゃウマの芸達者。
チーム『プラダを着た悪魔』はメリル・ストリープもアン・ハサウェイも歌うまいし、3人が出演するミュージカルとかやったらどうですかね。出演料大変なことになりそうだけど。