【前編】「ゴッサム賞」ノミネーション発表/ゴッサム賞とは?(23-24シーズン)
この前トロント映画祭が終わったかと思ったら、ゴッサム賞のノミネーションが発表され、賞レースがスタート。
昨年の結果も踏まえ、その内容をご紹介したいと思います!
ゴッサム賞・インディペンデント映画とは?
主にインディペンデント映画を対象とした賞になります。
つまり、メジャースタジオ(ユニバーサル/パラマウント/ワーナー・ブラザース/ウォルト・ディズニー/ソニー)傘下でない、比較的小規模の映画が対象です。
シネコンで日米同時公開されるような映画はメジャースタジオによるもので、ミニシアターでの上映や北米公開から大分遅れて公開されるものはインディペンデント映画だと思っていただければ。
選考はゴッサム賞の運営団体が選んだ審査員によって行われます。
昨年は11月28日にその結果が発表され、今年も11月27日に発表される予定ですが、このままだと授賞式は開催されないかもしれません。
(授賞式自体がプロモーションとみなされ、ストライキのため俳優陣の参加が難しいため)
23-24シーズンのノミネーション
では、今年度のノミネーションを見てみましょう。
作品賞
『パッセージ』(アイラ・サックス監督)
'Past Lives'(セリーヌ・ソン監督)
『リアリティ』(ティナ・サッター監督)
『ショーイング・アップ』(ケリー・ライヒャルト監督)
'A Thousand and One'(A・V・ロックウェル監督)
主演俳優賞
アーンジャニュー・エリス 'Origin'
リリー・グラッドストーン 'The Unknown Country'
グレタ・リー 'Past Lives'
フランツ・ロゴフスキ『パッセージ』
Babetida Sadjo 'Our Father, the Devil'
アンドリュー・スコット『異人たち』
ケイリー・スピーニー 'Priscilla'
テヤナ・テイラー 'A Thousand and One'
ミシェル・ウィリアムス『ショーイング・アップ』
ジェフリー・ライト 'American Fiction'
助演俳優賞
ジュリエット・ビノシュ『ポトフ 美食家と料理人』
ペネロペ・クルス 'Ferrari'
ジェイミー・フォックス『ゼイ・クローン・タイローン 俺たちクローン』
クレア・フォイ『異人たち』
ライアン・ゴズリング『バービー』
グレン・ハワートン 'BlackBerry'
ザンドラ・ヒュラー 'The Zone of Interest'
レイチェル・マクアダムス 'Are You There God? It's Me, Margaret.'
チャールズ・メルトン 'May December'
ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ 'The Holdovers'
脚本賞
『異人たち』
'Anatomy of a Fall'
'May December'
ヨーロッパ新世紀
'The Zone of Interest'
国際映画賞
『異人たち』(イギリス)
'Anatomy of a Fall'(フランス)
『哀れなるものたち』(アイルランド、イギリス)
'Totem'(メキシコ、デンマーク、フランス)
'The Zone of Interest'(イギリス、ポーランド)
ノミネーション基準
作品賞
監督、プロデューサー、脚本家のうち、2人以上の異なる人物がアメリカ人であることが条件とのこと。
つまり、これに外れる場合は国際映画賞にカテゴライズされるようです。
俳優部門
公開されてさえいれば、一般公開でなくても(例えば映画祭)対象となるようです。
主演と助演のカテゴリー分けは、ゴッサム賞の裁量とのこと。
脚本賞
アカデミー賞と違い、オリジナルの脚本であるか(=脚本賞)、原作があるか(=脚色賞)の区分はなく、その他は俳優部門と同じ。
国際映画賞
作品賞、つまり2人以上のアメリカ人監督・プロデューサー・脚本家によるものでない映画はこちらに分類。
今年度のノミネーションについて
今年度のノミネーションについての所感は【後編】にて!