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【第96回アカデミー賞】受賞予想(技術部門編)

 第96回アカデミー賞特集の6回目です。(以下は前回)

(↓今後の連載予定です)

1. 監督賞候補者の紹介【済】
2. 主演女優賞候補の紹介【済】
3. 主演男優賞候補の紹介【済】
4. 助演女優賞候補の紹介【済】
5. 助演男優賞候補の紹介【済】
【今回】6. 技術部門の予想
7. その他映画賞部門の予想
8. 俳優部門の予想
9. 作品賞部門の予想とランキング
10. ノミネート作品ランキング
11. アカデミー賞予想シート配布
12. 授賞式レポート

第96回アカデミー賞特集

脚本賞『落下の解剖学』

 前哨戦の受賞数でいうと実はトップは『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』(16)、続いて『パスト ライブス/再会』(13)で『落下の解剖学』は三番手。

 ですがゴールデングローブ賞とBAFTA(英国アカデミー賞)を受賞して、現在トップランナーに。

 『ホールドオーバーズ〜』と『パスト ライブス/再会』の可能性はまだありそうですが、他作品は作品賞へのノミネートもなくチャンスなし。

脚色賞『アメリカン・フィクション』or『オッペンハイマー』

 こちらは『オッペンハイマー』とめちゃくちゃ迷いました。

 もし脚色賞も『オッペンハイマー』が穫るとなると、いよいよ総ナメとなり、それはそれで盛り上がりそうではあります。
 ただ『アメリカン・フィクション』はトロントで観客賞を受賞するなど、かなり人気がある作品ですし、終盤戦はとても強かったので、何か獲らせたいとなるとここに票は集中するはず。

撮影賞『オッペンハイマー』

 受賞数は36と『オッペンハイマー』がダントツ。
 それを追うのが『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』と『哀れなるものたち』ですがともに批評家賞の受賞がほとんどなので、難しいでしょう。

編集賞『オッペンハイマー』

 こちらも『オッペンハイマー』が受賞数22と圧倒的。

 『哀れなるものたち』がコメディ部門(『オッペンハイマー』はドラマ部門)でエディー賞(アメリカ編集者賞)を受賞しましたが、可能性は低そう。

美術賞『哀れなるものたち』or『オッペンハイマー』

 この部門のトップランナーは『バービー』でしたが、監督賞と主演女優賞のノミネートを逃し、重要な組合賞で『哀れなるものたち』に負けてしまいました。

 『哀れなるものたち』の票をここで集められるかまたは『オッペンハイマー』総ナメになるか、どちらかと思っています。

衣装デザイン賞『哀れなるものたち』

 ここもトップランナーは『バービー』でしたが、バズがもう消滅してしまったのでは?という空気感を感じています。(美術監督組合賞穫れなかったし…)

 あと『バービー』はバービー人形の衣装をベースにしているので、「オリジナル」という点では『哀れなるものたち』が強いのではないかと思います。

 『バービー』の公開が年末であれば容易く獲っていたように思いますが…。

メイクアップ&ヘアスタイリング賞『マエストロ:その音楽と愛と』

 この部門のトップランナーは『哀れなるものたち』でしたが、アカデミー会員は人物を特殊メイクでカバーするのが大好き!

 さらにその人物が実在の人物だったらなおさら。

視覚効果賞『ゴジラ-1.0』

 VES(視覚効果協会)を制したのは『ザ・クリエイター/創造者』でした。

 『ゴジラ-1.0』の低予算でのVFXに注目が集まっていますが、『ザ・クリエイター/創造者』もなかなかのもので、低予算対決です。

 ですが、『ザ・クリエイター/創造者』はそこそこ観れる作品だとは思うのですが、アジア蔑視が酷いですし、作品の出来や興行成績を考えると『ゴジラ-1.0』に及びません。

 ロビー活動も頑張っていて勢いを感じます。
 『デューン 砂の惑星PART2』が2023年公開じゃなくてほんとにラッキーでした。

音響賞『オッペンハイマー』or『関心領域』

 トップランナーは『オッペンハイマー』で、協会賞も制し、一強の感じさえあるのですが、『関心領域』も音響が重要な作品のようですので、観るまで決められずという感じです。

 『関心領域』は3/10の夜に東京・大阪で限定公開されるそうなので、観たい方は本日24時(=明日0時)から始まるであろうチケット予約をお忘れなく!

作曲賞『オッペンハイマー』or『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』

 『オッペンハイマー』がほぼ独占状態だったこの部門ですが、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(というかジョン・ウィリアムズ)がアカデミー賞にノミネートされると、国際音楽批評家協会賞も獲ってしまいました。

 ジョン・ウィリアムズもご高齢ですし、いつまでノミネートされるかわからないのでもしかしたらもしかするかも…。

歌曲賞 "What Was I Made for?" by ビリー・アイリッシュ(バービー)

 『バービー』はもしかしたらこの部門しか穫れないのではないかという空気があり、この部門だけは間違いないでしょう。
 グラミーも獲りましたしね。

 ただ "I'm just Ken"の可能性は正直なくはないと思いますが、ビリー・アイリッシュの初の女性2回受賞で。

本日の一曲

 これも少しサプライズ候補だった『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』の"Wahzhazhe"。
 そのライブバージョンをどうぞ。これは盛り上がりそう。

 これがノミネートされていることを考えてもリリー・グラッドストーンは固い気がしてます。


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アカデミー賞マニアのひと・デザイナー|ナッカ・ザッカーバーグ
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