駿河竹千筋細工体験と藍左師
駿河竹千筋細工 (行燈)
9/21(土)、「駿河竹千筋細工の行燈づくり」に参加しました。
感性と暮らしを刺激する学びの時間を提供するセミナーシリーズ。
Blanc CUBE cafeと「駿府の工房 匠宿」のコラボレーション企画。
(行きたい!)その気持ちに正直に行動しました。
静岡を代表する国指定の伝統的工芸品である駿河竹千筋細工で、行燈を作りました。
国指定の伝統工芸品が、静岡市には3つあるそう(駿河とつくもの)。
一つは、駿河雛人形(胴の着物部分、顔は茨城とか)
もう一つは、駿河雛具
そして、駿河竹千筋細工
ここで質問。
竹は、花が咲くでしょうか。
答えは、60年に一度花が咲くそうです。そして、花が咲くと竹は全て枯れるんだとか。そう、竹の根は全て繋がっているから。
彼らが使う竹は、笹科でなく稲科。
英語ではbambooと表記されるが、bambooは笹科という。だから、竹、bambooではあるんだけど、違うんだとか。bambooではないんだよなっと。(外国でworkshopしたことがあるか聞いたくだりから)
千筋とは、一尺(30センチ)の中に千本の筋が見えるほど細いこと。
駿河竹千筋細工は、家康が、四角い虫籠を職人にお願いしたことから。
中に入る虫の触覚やヒゲが、挟まったり傷まないように、、、。
実物、本当に圧巻です。
都市はじめ、百貨店で10人に1人、本当に虫籠として使う人がいる、と。
作業しながら話す中で、桐は燃えないそう。
だから、金庫の中にいれるものを桐の箱の中に入れて保管する方もいたと聞きました。
金庫は燃えても桐の中のものは燃えない、と。
こんな小ネタが、私には面白かったです。
また、同会場で在廊されていた方がふたりいた。
お一人は、滝浪文裕さん。
自分が油絵に興味を持ったり描いたりしたことがないので、どうしてこういうタッチになるの?と思いました。娘さん3人の絵がそれぞれあり、描写の年代等は違うとのことでしたが、髪の毛や目・肌の艶やかさに、うっとりしてしまいました。遠目からみるとあたかも写真のようで、書き手である文裕さんの想いがこもっていると感じました。
また、グラスにフルーツの入った絵が何枚かあり、ラグジュアリー空間にこの絵があったら、お酒がよりおいしくなりそうだな〜と表面的に思いました。当たり前すぎて面白くないかなと、ふと思い出すときに思い返し、ラグジュアリーな絵こそ、リビングや玄関などに佇んでいたら、また違った表情を見せるのかなという思いも抱きました。
藍左師 守谷 怜太
もう一人は、守谷 怜太さん。
手にしたパンフレットに書かれていた、以下の紹介。
私のこころは、動いた。
2023年 世界一のレストラン「ノーマ(noma)」で藍意匠の道具が採用
元々、左官だったわけではなかったそう。
独学。だからこそ、枠のない表現もできた、と。
藤沢在住、サーファー。
海の中から見える、海と一体となっているからこそ表現できる「あお」がこれです!と、うっすら右に見えている作品を紹介してくれた。
また、左側の作品は、パリオリンピックでサーフィン会場となった、チョープー(Teahupoʻo)の波。その場所の海の下の部分について、熱弁いただいた。
藍との出会いは、自宅のリビングに掛けてあった藍のインテリアから。
その後、イタリアで左官(オルトレマテリア社限定ライセンス)を取得し、日本の本藍との融合を世界で初めて実現した。
藍=染めではあるが、それだけでなくてもという発想から。
「自分はハーフ。それもあるかもしれない。こういうものという枠なしで物事を捉えたり表現している」と。
「何千年何百年後に、藍をこうやって使った人がいたんだって遺ったらうれしい」と語ってくれた。
数年前、目黒の家具通りを歩いていたら、見かけた noma 。
2017年、デンマークスタディツアーで存在を知った「noma」。
数年後、日本に店舗を構えたことは、耳に入っていた。
? どこで、nomaの鰹節削り機の話になったのですか?と聞いた。
鰹節で有名な枕崎、そちらの金七商店の瀬崎さんからだったそう。
鰹節削り機。
40年前はどの家庭でもあったんじゃないかと思われる代物。
nomaの調理道具に採用されること、光栄に思われていた。
話を聞きながら、人生で一度、noma の味を食したいと思った。
おわりに
先日観た、TV番組フロンティアでの知見と合致した。
マヤ文明のことを解き明かしている研究者の方々の話だった。
最新の古代DNA解析により、人骨の耳のあたりからが一番情報が得られやすいことや、セノーテの地層を筒のようなもので地層ごと採取することで、当時、気候変動があったのではないか?、生贄は王と違うDNA配列なことがわかった(遠い北や南から連れてこられたのでは)?など、番組で知り得たことと守谷氏の話が融合した。
These are MINE
10年ほど遊ぶと、竹の色合いも落ち着いてくるとか。
作りたてのCUBE行燈も、私のインテリアに仲間入り。今後の経年変化、楽しみたいと思います。
暮らしの中に伝統工芸品を、いかがですか。
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