Fi劣等の話をしようか
Te劣の記事はよく見る。しかしFi劣はというと全然ない。ので、今回はTe優勢、すなわちFi劣等による世界がどうなっているのかを言語化したくて記事にした。ExTJはnote内では母数がかなり少ないので、こう見えていると伝えられたら幸いだ。
なお、筆者はENTJである。仕事中の自認タイプ(=ペルソナ)はESTJと、とにかくTeを使っている。証拠も兼ねてグラフでも貼っておこう。
傷つくかも!って場合は、ご自身を守るためにも早めにブラウザバックをしてください。結構ズバズバと書いています。
決して嫌っている訳じゃないのでご安心を!
気持ちや価値観の度外視
これが一番顕著なんじゃないか。自他の価値観を抜きにして物事を考える。予測できるレベルのリスクは全回避したい+形にしておくことで背水の陣を敷いて自分を奮い立たせるので、私は事前にある程度計画を立てているが、そこに自他の気持ちや価値観、個性(その時有用な能力除く)は存在していない。物質的で、温かみは無いだろう。ゆえにFiユーザーさんは「もっと温かい考えを持ってよ!人に優しくしてよ!」と声をあげるかもしれない。でもごめん、そもそも眼中にないことが多いんだ。自分の視界どころか意識にもほとんど入っていないものを注意するのは難しい。仮に視界内にあったとしても、一人ひとりの価値観に配慮していたら物事が円滑に進まないから考えたくない。シンプルに効率厨なのである。面倒くさいから物事を体系化して効率化している。
この部分が最も代表的であると同時に、TJ型以外には最も理解されがたい感覚かと思うので、いくつかに分けて紹介しよう。
自己紹介が苦手
どういうこと?って思った方は、一度自己紹介でよく聞かれる項目を思い出して欲しい。すると、大体どの場面でも下記の項目が入っていることだろう。
私はこの中で太字にした部分の話が特に苦手。好きなものって何?消去法で決めるもの……ではないよな……?
未就学児の頃からこの傾向は顕著で、「好きな食べ物は?」「大きくなったら何になりたい?」と聞かれても全く分からなかった。ひとまず同年代の子がそう言っていたから「イチゴが好きです」「ピアノの先生になりたいです」と言っていた記憶がある。ちなみに苺は当時そこまで好きではなかったし、ピアノの先生になりたい思いもなかった。
大人になっても同様。X(旧Twitter)にて「大人のプロフィール帳」的なテンプレートを書いた時にかなり苦労した。好きな物を書く欄、多すぎ。
INFPの友達も「好きな○○」を決めるのは苦手だと言っていたが、それは「好きなものが多すぎて一つに絞れないから」という理由であって、私とは対照的だ。
今は事前に「好きなものテンプレート」を脳内に作っているのである程度対処できる。単語帳みたいな感覚で、一問一答。「好きな食べ物は?」と聞かれたら「ホットサンド」、「好きなアーティストは?」と聞かれたら「AURORA(ノルウェーの歌手)」。
そして、好きなものが不明であることの裏返しで、嫌いなものもよく分からない。それよりも責務や社会通念が優先する。
義務教育時、クラスメイト達が先生の好き嫌いについて話している場面に何度も遭遇したが、ついていけないし何なら全く理解できなかった。合う合わないは勿論あれど、教えを乞う立場なのだから好き嫌いを持ち込むべきではないのに……と当時は思っていた。実際に口にした訳ではないが、確実に空気をぶち壊す思想である。聞いた当時余計なことを言わずにウンウンって頷いておいて正解である。
今も「私のことを好きか嫌いかはどうでもいいから手を動かせ」とは考える。この「好きか嫌いかはどうでもいい」という部分がFiユーザーさんには分からない感覚なのだろう。
不調に鈍感
主にメンタルの不調に鈍感。体調の不調は根性でどうにかする。
体調面に関しては、ESTJは補助機能にSiを持っており、日々の積み重ねや身体の感覚がある程度掴めるため管理が上手い方なのかもしれない。一方のENTJは、補助機能がNiなので救いようがない。疲れていても過去の状況と現在の体調とを結びつけることがかなり下手なのだ。それゆえ限界まで動くことが出来る(実際、筆者も過去に39℃を超えていても活動していたことがある)。なぜか体力精神力バケモノな事が多いため、謎にバイタリティーがあるように見える。
精神面に関しては、世間一般に言われているストレス発散(ゆっくり湯船に浸かる、早く寝る、ボーッとする、好きなものを食べる)等が得意ではないどころか、立ち止まっている気がして苦痛だと感じる人が多い。上述の通り認知が下手なのも手伝い、知らぬ間にストレスが蓄積されやすい。「なんか気分が重いような……」って時は大抵Fiが優位の方に感情の整理を助けてもらっている。いつもありがとう。
自分の感情に疎すぎる
……というより、拒絶しているに近い。自分の感情を拒絶し、深く感じることを避けている。Te劣の方々が「権威・ステータス・出世競争」に関連する話を拒絶しているとしたら、Fi劣は「感情・価値観・お気持ち表明」に関連する話を拒絶している。(ここでいう「価値観」とは、人生哲学のようなものではなく、好き嫌いに由来するものを指す)深い価値観を考え出すと気分も空気も重くなるし、された場合はなおそう感じるので、受け入れることを明確に避けている。
この辺は結局、生きやすさを選び取るために感受性を犠牲にするか、感受性を選び取るために生きやすさを犠牲にするかの二択だと思っている。私はたまたま前者を選んだだけだ。(この辺の話はまた別記事で詳しく記載します)
小学生の頃、年に一回のタイミングで何故か急に涙が出てくることがあった。親は「涙には必ず訳がある」と考えているため、何があったのかを執拗に聞いてきた。しかしなぜか認識できていない以上答えられず、以降も同じ問答が続いたために適当に理由をつけていた記憶がある。身体的な内面把握が苦手なのも手伝い、勝手に流れ続ける涙に困惑していた。
これくらい、「私はどう感じているか」の認知が出来ていない。
情熱を感じるのも下手である。「あれがやりたい!」という熱もなければ、推し活に意欲を燃やすことも少ない。「わあ~」くらいだ。
同じENTJでもここら辺は個人差がかなりある。知り合いのENTJは「○○したすぎる。というか絶対する」と言葉の節々から情熱が溢れ出ていた。熱血。恐らくSx盲点ではないんだろうな(あまりお会いしたことがないので詳細は不明だが、Sx盲点の方は声のトーンも文章もどこか淡白な印象)。
それに関連して、怒りを認識したのも最近だ。イラっとすれば、それを外界にぶつけるタイプではなく、むしろ自分の内側に閉じ込めて蓋をし忘れる方向にシフトするからだ。ここも個人差がある。
怒りに関して興味深い記事があったので貼っておく。こちらの方が詳細に説明されている。
1人に執着しやすい
これは他のFi劣等たち(というかTJ型たち)を観察していて強く感じたことなので確信できる。執着の理由は2パターンあって、
1つ目は、自分にはないステータスや社会的に優秀とされるステータスの人間を手元に置き、自分のパーティーを強化したいという打算。カーストのランクによってはこちら側が相手の所属するグループに取り入ることもあるが、基本的には私が取り込む、というスタンスだ。FP型視点だと、この姿は虎の威を借る狐みたいで醜く映るかもしれない。
2つ目は単純に心を開く相手が少ないからこそ起こること。TJ型(特にExTJ)は強がりだ。彼らに多いエニアグラムのタイプは3や8と、強さを誇示し弱さや隙を隠すタイプが多いのもそれを根拠づけている。
TJ型の友達たちを見て自分にもこの側面があることを痛感したので、少なくとも表面的にはやめようと思った。人の振り見て我が振り直せ。
社会的ステータス
資格、ステータス大好き。目に見える努力や才能、それによる社会的地位が一瞬で知れるものが好き。X(旧Twitter)で知り合ったENTJの方は「社会的地位およびステータスを最初に見る。だって誰にでも分かるくらい強い手札だから。それを軽視するのはありえない」と仰っていた。
見過ぎると良くないのは分かっているんだが……。
終わりに
こう考えると、Fiを頻繁に使用した方々が見ている世界は『星の王子さま』内の王子さまが見ているような、綺麗なものなんじゃないだろうか?と思った。特にN型はその傾向が顕著だろう。「大人は数字に囚われていて、つまらない」的なことを確か王子さまは言っていた。数字ばかりを見ずに、子どものように無邪気で、自分が幸せになることを沢山考えられるのが、FP型(特にxNFP)の方の最たる長所だろう。
Fiが上記の世界を綺麗だと感じるなら、Teは秩序で満たされたオフィスビル街みたいな世界を綺麗だと感じる。白寄りの灰色コンクリートでできた、高さの揃ったビルが何個も並んでいるオフィス街を想像してもらえればいい。
重点を置いている感覚も綺麗だと感じる価値観も違うし、劣等機能同士だとぶつかった際にイラっとしてしまうことも多々あるだろう。一方的に否定するのではなく、少しずつ歩み寄る努力をしていきたい。
……言語化、難しいね。
参照記事
Fiの感覚があまりにも掴めなかったので、いくつか記事を参照しました。この場にて感謝申し上げます。
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