いいKPI/目標設定の仕方と修正のポイントとは?
みなさんこんにちは、林です!(@zoweb)
この記事は2月の末に執筆しています。
一般的には3月決算の会社さんが多いと思うので、みなさん期末の時期でバタバタ、という感じでしょうか。
あなたがマネージャーであるか否かに関わらず、四半期単位で取り組みを振り返り、今後の戦略や戦術を見直すというのは非常に重要なことです。
特にベンチャー企業ではまだまだ不確かなものを形にする目標をもったり、妥当かどうかわからない水準の目標をエイヤで設定することが多いのでこの作業は避けて通れません。
僕の所属するPOPER社は10月決算なので、1月で第一四半期が終了し、5月から下期ということで、各マネージャー/GMはこの時期には「次の半期にどんなことに取り組むべきか」について考え出しています。
そのため、この時期は1on1をしていると、
「現在のKPI/目標をどう修正/変更すべきか?」
という相談を受けることが多いです。
マネージャーにとってこの時期はとてもよい成長機会です。
過去を振り返りつつ、長い目線で未来のことも考える、というのは毎日やることではありませんので。
もちろん1on1でじっくり話す、というのは有効で、絶対にやってほしいことです。
一方で「人間は自問自答で成長する」と僕は思っています。
各マネージャーの自問自答をサポートし、自己成長を促す参考になるものがつくれないかなと思い本noteを執筆しました。
構成としては
1.そもそも目標の設定はどんな思考プロセスを経て行うべきか
2.いいKPI/いい目標とは
3.1on1の前の思考整理につかえるフローチャート
「3」は1on1で上司の方と話す上で事前にあたまの中を整理するためのツールとしてつくってみました。
実際の1on1の質をあげるために役立てていただければと思います。
それではいってみましょう!
そもそも目標の設定はどんな思考プロセスを経て行うべきか
目標の設定自体が適切なプロセスを経て行われていない場合、修正/変更を適切に行うことができません。
僕は目標の設定に至るプロセスと、その後のPDCAを下記のように捉えています。
▽図の補足です。
■テーマ選定:
例えばあなたがCSのマネージャーだったとして、今あなたが考えるべきは「問い合わせをどうやったら減らせるか?」についてなのか、あるいは「問い合わせに対しての反応速度をどうやったらあげられるか?」についてでしょうか?。まずはこれについてしっかりと自分の中で整理しましょう。
■仮説の素材整理:
データでも、顧客と話していた時に感じた肌感覚でも構いません。
※むしろデータがないと仮説を打ち出せない、というのは新しくサービスや仕組みを構築する者としてよくないです。
■方針/仮説の策定:
これまでやってきた「テーマ選定」と「仮説の素材整理」をあわせてあなたの意見を出します。
誤解をおそれずにいうと「間違っていてもいい」です。
実行しながらPDCAで修正すればいいだけの話なので。
むしろ「どうしよう、、絶対的な自信が持てない、、これでいいのだろうか、、」とうじうじ時間がかかりすぎたり、これだ、という明確な意見が出せない、ということの方が問題です。
AからEまでがPDCAのパターンです。
このnoteで対象としているのがAとBですね。
ポイントとしては「KPI」と「目標」は違うということです。
同義で使う人をみかけますが、KPIに変更が必要なのか、目標に修正が必要なのかは意味がことなります。
いいKPIってなんだろう?
重要そうな数値だったら何でもKPIって呼べばいいってもんじゃありません。僕はいいKPIとなりうる条件を下記のように考えています。
1.それをKPIに設定することでPDCAがどんどんまわる
KPIとは定期報告会で発表するために設定するのでなく、自分たちの取り組みがどの程度うまくいっているかを計測し「やり方を調整」するために設定するものです。
つまり、KPIとして設定したものを眺めたところで、どのようにPDCAを回るべきかの示唆が得られないようであればそれはいいKPIではありません。
例えば・・・
上記の例の場合、顧客満足度を左右する要素を抽出して、その中でもっともクリティカルだと感じるものをKPIに設定するとPDCAが回りやすいです。
2.どんどん「何かが上がっていく」ことが感じられチームに勢いを与える
上記の「1」を満たしていれば自然とこれもカバーできているケースも多いですが独立して説明します。
誰しもやっぱり数値がどんどん向上してるのを見ると「あれ、いけるんじゃないか!?」とチームの士気が高まります。
そりゃ右肩あがりのグラフのほうが見ていて気持ちがいいですよね。
逆に大事な指標であることはチームの誰もが理解できるものであっても、毎月ほんの少ししか上がらないものだったり、ほとんど変化のないものを要素として設定しても気持ちの向上は得られにくいです。
例えば・・・
上記のようなケースの場合は、
右にあるようなものをKPIとして設定しぐるぐるPDCAを回しながら、併せて左の指標を定期モニタリング指標として設定する。というのが適切だと思います。
ワーク:何をどのように変えればいいのか自問自答してみよう
自分の部署のKPIや目標を変更する場合、必ず上司とすり合わせをする必要があります。
「そもそも何を変えるべきかわからないが、何かがイケてない」と感じて悶々としている人も多いと思います。
あなたの上司が、しっかりと時間をつくってくれるタイプの方で、かつコーチングベースの接し方の心得があるのであればラッキーです。
とにかく上司に相談するのがよいでしょう。
ただし、こうした上司をもつ場合でも、上司への信頼が「〇〇さんに相談すれば答えが出てくる」という甘えにつながる可能性もあります。
ですので、僕はあなたの上司がどれだけいい上司だったとしても、まずはしっかりと自問自答して、思考した上で1on1に望むべきだと思います。
何日も悶々と考える必要はないです。
1on1前に1,2時間じっくりと考えれば十分かなと思います。
本noteでこれまで記載してきた内容を踏まえて、あなたの自問自答に役立つフローチャートをつくっておきました。
お役に立てれば幸いです!
▽KPI/目標の見直しのためのフローチャート
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特にベンチャー企業でプレイングマネージャーとして活躍している/したい、という方に向けて色々とnote をまとめています。
自分自身が10年のベンチャー企業での事業推進 / マネジメント経験の中で感じたことを、できるだけやわらかく具体的に書いています。
それではまた次回お会いしましょう!