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雑司が谷散人の街道遊歩 0640

中山道 1日目-14 2018.12.29

中山道旧道左手に、富士大山道道標と庚申塔。
ここから左へ入る道は、川越街道下練馬宿を経て大山へ向かう富士街道の道筋。
庚申塔は万延元年のもので、側面には「是より富士山大山道 練馬江一里 柳沢江四里 府中江七里」とある。

富士大山道道標と庚申塔

中山道旧道は清水坂の下りへ。
ここは江戸からの中山道では最初の難所といわれた場所で、荒川右岸の低地へ下る急坂が大きく曲がりながら続く。
その大きなカーブ故に、中山道で唯一「右富士」といわれたのが、ここ。
坂の途中、坂名の標柱の立つあたりが、右手に富士を望んだ名勝だったという。

清水坂

清水坂を下ると、中山道旧道は国道17号を東側に渡り、東坂下の旧道となる。
坂下は板橋宿と蕨宿の間の立場で賑わった場所。
京方からは江戸への最後の難所を控え、ここで一息入れた場所。

東坂下

東坂下の中山道旧道は、出井川の暗渠と交差。
板橋区大原町の出井の泉公園の湧水を水源とする新河岸川の支流。
荒川右岸の低湿地帯となるこの辺りには、南側の高台の崖下に湧く水を源とする小さな川がいくつもあり、今は暗渠となった流路跡が住宅街の中をくねくねと続く風景が多く見られる。

出井川の暗渠

志村坂下交差点手前で国道17号に合流する中山道。
国道には、二軒家、三軒家といったバス停が続く。
この辺りのかつての中山道沿いは、人家もまばらな寂しい道筋だったのだろう。

三軒家

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