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雑司が谷散人の街道遊歩 0726
暗越奈良街道 1日目-09 2019.3.20
暗越奈良街道旧道右手に八剱神社。
この境内にも古い道標が保存され、いずれも河内街道との交点にあったものという。
右端は「鳴川山」とあり、千光寺への道を示す。
中央は瓢箪の絵で瓢箪山を示し、左は大坂とあるが、右側面に「おかげ」とあり、伊勢への道筋を示す。
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暗越奈良街道旧道は、かつての菱江川跡の遊歩道を渡る。
菱江川は旧大和川付け替え前の川で、この場所には八剱橋と呼ばれた石橋が架かっていた。
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菱江川跡付近の地名は、菱屋。
大和川付け替え後にこの地の新田開発を行った菱屋庄左衛門に因む。
付け替えにより干上がった長瀬川、楠根川、玉串川の河床に新田を開いたという。
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菱江北交差点を過ぎると、暗越奈良街道旧道左手に「もちのき地蔵尊」の祠。
その左に立つ燈籠は文政年間のもので、おかげ燈籠と呼ばれることから、伊勢へ通じる旧道とおかげ参りの関係を物語る。
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暗越奈良街道旧道は府道702号へ合流すると、ラグビーの聖地、花園ラグビー場の北側を東へ向かう。
花園の地名は、近鉄河内花園駅南側にある津原神社周辺を、花園辻と呼んだことによるという。
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