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城山文庫の書棚から098『建設DX2 データドリブンな建設産業に生まれ変わる』木村 駿 編著 日経BP 2024
慢性的な労務者不足と生産性向上の必要性が叫ばれる中、建設DXに注目が集まる。本書は日経アーキテクチュア編集長による最先端の動向を網羅した実務書。アナログ産業の代表格とされてきた建設業はDXで変わることができるのか。現場の最前線に迫る。
この10年ほどで建設テックのスタートアップが数多く生まれている。施工管理アプリのアンドパッド、写真アプリのフォトラクション、デジタル野帳のMetaMOJIなどだ。ゼネコンや設計事務所出身の実務者が起業したケースも多い。現場の課題解決がビジネスに直結する。
BIMの需要はますます高まりそうだ。手書きで図面を引いていた30年前も今は昔、CADを経てBIMによる作図がスタンダードになりつつある。3Dプリンターの建設分野での使用も拡がり始めている。基準法による規制が厳しい建築よりも土木の領域で活用事例が急増している。
設計者やコンサルタントも例外ではない。隈研吾氏の事務所では、隈研吾を超えるために生成AIを活用して過去の作品の膨大なデータから「否定の材料」を取り出し、デザインに活かしているそうだ。DXを如何にツールとして使いこなせるかが仕事の成否を分ける。