労働からビジネスへ:私の起業家としての進化と気づき

「これも結局、時間との戦いなのか」- 副業時代の気づき

会社員として働きながら副業を始めた頃、ある違和感が私の中で芽生え始めました。毎日必死に時間を捻出して副業に取り組んでいましたが、ふと立ち止まって考えてみると、「これって結局、本業と同じじゃないか」という現実に気づいたのです。時間を投資して対価を得る - この構図は会社員時代と何も変わっていませんでした。

時間という有限の資源を、ただ別の場所に投資しているだけ。これは本当の意味での「副業」と言えるのだろうか?そんな疑問が私の中で大きくなっていきました。

外注化という新しい扉

そんな中で出会ったのが「外注化」という概念でした。正直、最初は不安でいっぱいでした。他人に仕事を任せることへの恐れ、品質は保てるのか、本当に上手くいくのかという懸念...。しかし、この一歩を踏み出すことが、時間依存から脱却する重要なターニングポイントとなったのです。

競合との戦いと内なる成長

ビジネスが軌道に乗り始めると、新たな課題が見えてきました。競合他社の存在です。特に、私の商品をマネされ、単純な価格勝負を仕掛けられた時は、大きなストレスを感じました。確かに、その程度の模倣は簡単に打ち負かすことができました。しかし、「本物のビジネスマンが参入してきたらどうしよう」という不安は常につきまとっていました。

本質的な気づき:価値提案の重要性

しかし、この競争の中で重要な気づきを得ることができました。真の差別化は、「何を売るか」ではなく、「どのように届けるか」にあったのです。機能や性能の説明だけでなく、その商品が持つ価値をいかに相手の心に届けるか - これこそが重要だったのです。

この気づきは、私のビジネスアプローチを大きく変えました。ターゲットの深層心理まで掘り下げ、より明確なコンセプトを打ち出すことで、顧客層は自然と変化し、BtoB分野への展開も可能になりました。

価値観の変化:努力から効率へ

かつての私は、努力や時間投資に美学を感じていました。しかし、今は「少労所得」という考え方に新しい価値を見出しています。これは単なる怠惰ではなく、持続可能なビジネスモデルへの進化だと考えています。

確かに、時々「これでいいのだろうか」という迷いはあります。しかし、持続可能なビジネスを築くことこそが、長期的な価値を生み出す道だと確信しています。

未来への展望:市場への貢献

今では、競合との争いや嫉妬は無意味だと理解しています。むしろ、共に市場を盛り上げていくパートナーとして少しづつ解釈できるようになりました。しかし同時に、優れた商品を持ちながら、その価値を適切に伝えられていない事業者の多さに気づかされます。

私の目標は、Health(健康)、Ambition(野心)、Relationship(人間関係)、Money(お金)というHARMの領域で、どんな商品でも効果的に価値を伝えられるマーケターになることです。BtoCだけでなく、BtoBの視点も持つことで、より広い視野でビジネスを展開していきたいと考えています。

終わりに

ビジネスの本質は、単なる商品の販売ではありません。それは価値の伝達であり、問題の解決であり、そして市場全体の発展に貢献することです。私のビジネス観は今も進化を続けていますが、この経験を通じて得た気づきは、きっと多くの起業家の方々の参考になるのではないでしょうか。

時間依存の労働から、価値提供型のビジネスへ。この転換こそが、真の起業家として成長する鍵なのかもしれません。

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