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にわのあさ
2024年11月6日 15:32
朝日とともに窓から入る風が、すこしだけするどく腕をなでる。家々の隙間に見える山の一部が秋めいていて、クローゼットから深い赤色のニットを出す。 行ってきます、と手を振った娘のはねるポニーテールと、「交通安全」の黄色いカバー。もう半年で進級だなんて、娘が産まれてめまぐるしく過ぎる日々は、ただひたすらに駆け抜けてゆく。 教室の後ろから、まっすぐに黒板を見る瞳を、ぴんとのばした腕を見る。たった数年前