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猫がいるなら
あちらこちらにいる猫。
いや、案外同じ猫さんだったりする。
家の近くにいるのはベージュ色の猫と、大きな白い猫。
駅の駐輪場にいるのはいろんな色や模様を持つ家族たち。
私にとっては顔見知りの猫さんたち。
彼らのおかげで、私はある程度きちんと毎日を過ごせている。
家の前の急な坂道を自転車で下る。
しゅーっと、ゆっくりブレーキをかけて、車や近所の人はもちろん、静かな猫がいないか確認。
猫が事故に遭いやすいまっすぐな通りを自転車で走る。
譲る気持ちを持てるくらいには時間の余裕をもって家を出るのが習慣だ。
駅の駐輪場には、高校生の自転車やコンパクトなものが並んでいる。
棲みついた猫に危険がないように、自転車をまっすぐにして止める。
急いでいるから無理に押し込む、なんてことがないように、やっぱり時間に余裕をもっておく。
手を貸したり、触れ合うようなことはしないけれど、避けられる危険は少しの習慣で回避する。
それに、道で見かけると単純に嬉しいものだ。
今日はそこにいるのか、とか。気持ちよさそうに寝ている、とか。
猫がいるなら、少しゆっくりなまちになる。
といいな。
それと。
駅の駐輪場にいるたくさんの野良猫の中に、カメラにまっすぐ目線を向けてくれる子がいる。
飼わない猫だから無責任に可愛いと思う。
野良猫って何だろう。