幸せの青い鳥-期待と興奮の消耗ループから抜け出す:前編
あなたはどんなときに幸せを感じますか?
もし「幸せ」をつくる因数が何がなのかが正確に分かれば、
・効果的に「幸せ」を感じながら、
・やるべきことに取り組んで、
・生産性が上がる
と思いませんか?
どんな条件がそろったときに幸せを感じるのか。
想像して「こういうときに幸せだろうな」と考えるのではなくて、
実際に幸せを感じた場面を思い浮かべて見てください。
多くの人は幸せと「〇〇」を取り違える
ここで多くの人は、「幸せを感じた場面」ではなくて、「興奮した場面」を思い浮かべます。
後から振り返ったときに、興奮した場面の方が記憶に残りやすいからです。
この「興奮」と「幸せ」の違いは脳内分泌ホルモンの違いで科学的に分かっているのですが、やっかいなのはそれが「モチベーション」に絡んで、空回りのループを引き起こすことです。
報われても幸せを感じない…悲しい空回りのループ現象
それはどういうことでしょう。
多くの人は現状になにか痛み(不満)があると、現状とは違う幸せな状況を「想像」して、そのための行動をしようと思います。
借金の数字を見て、それが支払える金額を稼いだ姿を想像する
相手にしてくれない異性を、思いのままに支配している状況を想像する
生活音が大きいとクレームが来るのをビクビクしながら、大きな一軒家に引っ越して住んでる場面を想像する
それがモチベーションとなって行動を始めるわけです。
そんなの当たり前だと思いますよね。
けれどその試みが報われても、幸せを感じる確率は高くありません。
それはなにも、難易度が高いからでもないし、必要な行動の量が足りないからでもありません。
そもそも「目的」と「それを達成する行動」の関連性の理解がちぐはぐだからです。
イメージ的には、
「恋人が欲しい」という目的を持って
「美少女ゲーム」や「恋愛バラエティ番組」を熱心に見ても
実際に異性に話しかける行動を増やしていない状態です。
「幸せ」の因数分解
結論から言うと、
幸せとは「期待(理想)」と「事実(現実)」のギャップがない状態です。
たとえば、いまがどんなに恵まれている状況にあったとしても、期待は無限に生み出せるので、フラストレーションはなくならないわけです。
なので「幸せ」を手に入れたければ「期待」を下げればいつでも感じることができます。
大事なことなのでもう一度いいますね。
もし幸せを感じたいなら期待するのをやめればいつでも感じられます。
もしこれを屁理屈だと感じるとしたら、ちょっと水を飲んで落ち着いてみてください。
期待が生み出す興奮に次々と振り回される事態
あれこれ期待することで興奮はするでしょうが、その興奮は長続きはしません。
さらにいえば次々と「期待」を持つことで当然「事実」とのギャップにフラストレーションを感じる量が増えます。
フラストレーションを感じる量が増えれば、ますます短絡的な反応を増やしてしまうことになります。
私が音声プログラムの最初のコーチングで
・スマートフォンの電源を切る時間をつくる
・具体的な行動につながらないメールマガジンを解除する
というのを勧めるのは、このループを止めるためです。
意志の力でなんとかなるものではありません。
そもそものゲームのルールの理解が不適切なのです。
「幸せ」と「期待」の取り扱い方
一度ここでポイントを整理してみます。
その1:
「幸せ」を求めて行動すると、どのみち困ることになる。
なぜならば、期待が外れると絶望するし、たとえ期待どおりになっても幸せは長続きしない。結果、フラストレーションを繰り返すか燃え尽きるかのどちらかになってしまう。
その2:
「期待」はフラストレーションの元であるが爆発的な行動を生みだすこともできる
なぜならば、現状に対する痛み(不自然さ)を感じることで、理想の状態に近づこうとするモチベーションが生まれるから。
するとここでアプローチがいくつか考えられます。
例えば、
・「幸せ」を習慣的に感じるスキルを身につける
・「期待」をコントロールして適切な行動を増やす
などです。
次回は『「幸せ」を習慣的に感じるスキルを身につける』について紹介していきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。