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【『成長ノート』で伸びる子どもたち】


 運動会の翌日。

 「なんか今日朝余裕ある!」と子どもたち。

 そうなのそれなの。運動会期間中の朝の忙しさは半端じゃなかったはず。半強制的にそういった環境に身を置いておくと、いつしかそれが当たり前になっていて。その期間をいざ抜け出してみると、「あれ?こんなもんだったけ?」というくらい、負荷が弱く感じて、自分自身の成長を実感することがある。

 ほら、「精神と時の部屋」状態。まさにそれ。

 知らず知らずのうちにパワーアップしていることってある。

 ここがとっても大切で、いかに見逃さず。

 それが行事を通して成長するってことなんだよとフィードバックできるかどうか。

 普段からもしかしたらやっていたかもしれない主体的な行動も、行事をとおしてさらに磨きがかかったねってフィードバックすること。

 これが今後の行事への当事者意識に関わってくるのかなと。

 当日だけ頑張るのが行事ではなく、それまでのプロセスが自分を伸ばすものだと捉えるきっかけになればと。

 兎にも角にも、今日の大テーマは運動会を運動会で終わらせないこと。

 運動会を通して成長した自分自身を理解させ、今後の日常での成長エネルギーに変換すること。

 で、『成長ノート』。

 これがめっちゃいいの。

 
 遠足とか、テストとかのたびに書くものなんだけれど、そのたびに成長していることが目に見えてわかる。

 文章量が単純に増える。

 それだけ自分自身の成長を自分で理解できていることが、自己肯定感をあげるという点ですごくいいし、

 自分の強み、弱み、成功パターン、失敗パターンを理解することは自己調整の面でもめっちゃいい。

 そして、さらにそこにクラスの成長や、仲間の成長もどんどん増えてくる。

 ここでまた大切なのが、このノートを書くことで自分が成長していると実感させてあげることなんだけどね。

 書くたびに、また書けば書くほど俺成長するんだよな〜っていう価値高いノートになっているかということ。

 そのために、書いたことと生活がつながっていたら見逃さずフィードバックすることはもちろん。

 僕はコメントにこだわっている。ここは働き方をガン無視して、鬼のように書くこと。

 文字数でまず勝負。

 その成長がクラスを成長させていること。
 
 その成長を感じられるあなた自身がそもそも素敵であること。

 普段の姿と絡めながら、成長ノートを読んで感じたことをごりごり書いていく。

 そんな、子どもたちにとっても大切なノートになっていることが
ポイントなのかなと。

 なんか書かされるものではなくて、成長するために書きたいもので、返されたときに読みたいもので、書けばその分の返信があって、書けば書いたぶん成長できるものであり、自ら書きたくなるものであることだ。

 1時間目から、運動会号の学級お便りを読み聞かせてスタート。

 運動会を運動会で終わらせず、運動会を通して成長していく人たちなんだなと思った。

 本当に感心する。

 30分以上鉛筆のを動かす手が止まらない。

 シーンと鉛筆の音だけが響く空間。

 それぞれが運動会の当日だけでなく、「積み重ねてきた3週間」を振り返っていた。
 
 自分自身と向き合う時間。

 このノートには文字通り成長がたっぷりと詰まっている。

 初めての練習で、3・4年との関わりで、ルールを自分たちで考えた場面で、学び合った時間で、モチベが揃わなかった時間で、自分たちでリフレクションできるようになった場面で、種目の直前で、本番の演技中で、練習内容を考えてやってみてを繰り返した毎日で、それぞれがどんな仲間とのコミュニケーションがあったのか、自分の何が磨かれたのかが、「主体的」「協力」「体力アップ」の目的と照らし合わせて、事細かに書かれている。

 4月の初めは1・2行だった仲間も今や7ページくらい書けるように。

 

 これだけ、自分自身の成長を自分自身で見える化し、理解することがものすごく次の成長エネルギーになっている。

 
 階段も一段一段見えるから登ることができる。見えないと怖くて足が出ない。

 成長の階段も同じで、自分の成長をこうして一段一段見えるようにすることで、登ることができ、さらに成長していける。

 物事はある一定レベルを超えると「感動」が生まれる。

 この子たちのノートは「すごい」「素晴らしい」を容易にこえ、

 「感動」を生み出している。

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