見出し画像

三菱ケミカルの構造改革は成功するのか

三菱ケミカルが構造改革を推し進めている。合併や買収を繰り返しながら巨大化してきたが、その過程で負の遺産も積み上がってきた。世界中に拠点を持ちながらもERPの統合が進んでいない高機能エンジニアリングプラスチック事業や硬直化した組織体質などだ。

4月に就任した筑本社長のもと、新体制では、化学事業を柱に成長軌道への回帰を急いでいる。具体的には、以下のポイントである。

  • 構造改革の推進: 合併や買収によって生じた非効率な部分を整理し、事業の選別基準や運営原則を厳守する。

  • 収益性の向上: 高機能材料事業の収益性が他社に比べて低いため、これを改善するための取り組みを強化する。

  • 環境対応製品の価値向上: 環境対応製品の価値を顧客や消費者に認めてもらい、収益力向上につなげる。

三菱ケミカルグループがどのようにこれらを実現するかに注目だ。


Y25の経常利益は1500億円を上回るが、コロナ禍以降では最低の水準となる見通しである

日経QUICKのデータをもとに作成

2023年度決算よりセグメントを変更したMMAの売上高が低調で、現状では5本目の柱として機能していない

日経QUICKのデータをもとに作成


いいなと思ったら応援しよう!