人に好かれる話術「アンチ・クライマックス法」
あなたの周囲に、話が長くて結局何を言いたいのか分からない、という人はいないだろうか。
そんな人に何か質問をしようものなら、前置きだけでも数十分の時間を要し、結論まで至るのに物凄い時間がかかってしまう。
そうなると聞き手は苦痛を感じる。
せっかくのお話も真剣に聞いてもらえないどころか、お互いに嫌な気持ちになって、話すどころではなくなってしまう。
この傾向は高齢者に多くみられがちだが、実は案外自分自身にもそんな傾向があるかもしれない。
さて、ではどうすれば相手に興味を持って聞いてもらえるのか。
それは至って簡単、結論を先に言っておくことである。
ビジネスマナーにおける「報・連・相」においても、初めに結論を伝える事が一般的とされているのは周知の通りだろう。
なるほど確かに、話の結末が分かっていた方が話の中身を聞く事に集中できる。
また結論を先に聞いていれば、聞き手が確認したい点だけを話し手に尋ねる事が出来るし、聞き手のタイミングで話から離脱する事も出来る。
こうする事で聞き手にかかる心理的ストレスも軽減されるし、話をしっかり聞いてもらいやすくなるというメリットもあるのだ。
ところで、標題の「アンチクライマックス法」については上記の話法とは少しニュアンスが違う。
これは結論を先出しして、相手の興味を惹きつける話法であり、先に述べた効率重視で相手にストレスをかけない為の話し方とはまた異なるもの。
結論のインパクトが強い程効果があるので、上手く活用すればしっかり話を聞いてもらう事ができ、相手も自分もストレスなく、コミュニケーションをとる事が出来る。
講義や商談の時など、場面に応じた使い分けが出来る様になれば、あなたの対人関係は更に良くなるだろう。
まずは日頃の生活の中に取り入れてみる所から始めてみるのも良いかもしれない。
あとがき
アンチクライマックス法の反対で、「クライマックス法」があるが、これはよく映画や通販番組とかで使われる話法で、要するに起承転結に沿った話し方。
面白い本や映画を見たあと、妻からよく内容を聞かれるのだが、親切な私は「ネタバレは嫌だろうな」と思い、いつもクライマックス法を使って説明を始める。
すると数秒後には「もういい、結末教えてよ。」とバッサリ話を切られる。
やはり日頃から「アンチクライマックス法」を使うべきだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?